僕とユノの5時限目 -シングルベッド-

 

 

「チャンミン!

お前の気持ちだけありがたく受け取るから、離してくれ」

 

「やだね」

 

僕はきっぱり言い放って、ユノがしたみたいにボディーシャンプーをたっぷりと手の平に垂らす。

 

そして、ユノの白くて形のいいお尻になすりつけた。

 

すべすべのユノのお尻が、僕は大好きなんだ。

 

普段もついつい、ユノのお尻を触ってしまう。

 

隣を歩いている時、実習中に屈んだ時に、教室ですれ違いざまに。

 

周囲にばれないよう、さりげなく、素早く。

 

ユノったら「いやらしい奴だな」って僕の手を払いのけるんだけどね。

 

「こら!

よせ!」

 

半身を起こそうとするユノにのしかかって動きを制する。

 

「動いちゃ駄目!」

 

片足もユノの両脚に絡めて、動けなくする。

 

「何する気だ!?」

 

「ユノを気持ちよくさせてあげるだけ」

 

僕は鼻歌まじりに、シャンプーの付いた手をユノの下腹に滑らした。

 

ユノ...贅肉がないぺたんこのお腹...素敵...。

 

つるつるの肌...ユノ...好き。

 

つい先ほどイッたばかりだから、ユノのペニスは柔らかくて、ふにふにと感触を楽しんでしまう。

 

「おい!

おれのちんちんを乳しぼりみたいに触るなって!」

 

「ごめん」

 

僕が体感したエア・セックスが強烈に気持ちよくて、是非ともユノにも感じてもらいたい。

 

ユノの背中にのしかかった状態で、僕の自分のペニスの具合を確かめる。

 

しごいて半勃ち状態まで育てたものを、ユノの脚の付け根に押し当てた。

 

ユノのお尻がビクン!と跳ねた。

 

「ケツは駄目だ!」

 

起き上がろうとするユノをすかさず羽交い絞めにした。

 

「痛いことはしないから安心して」

 

手を添えたペニスを、ユノのお尻の割れ目に沿って上下に滑らしてみた。

 

ふふふ。

 

「んがぁっ!」

 

ユノの背中が反る。

 

「ユノ...もしかして、怖いの?」

 

いつも余裕しゃくしゃくのユノがとても慌てていて、僕はお腹の底から嬉しさが込みあげてくる。

 

「こえぇに決まってるだろう!?

チャンミンはがむしゃらにやりそうだからな。

俺のタマが負傷する!」

 

「僕だって出来るよ!」

 

「いいや!

チャンミンには100年早い!」

 

「むぅ!」

 

「チャンミンには、お勉強が必要です」

 

「!!!」

 

ユノの首に回した僕の手首が、がしっと掴まれた。

 

かと思ったら、ユノは頭を床につくまで下げ、お尻を高く突き上げた。

 

「わっ!」

 

ユノの背中に持ち上げられ、両脚が宙に浮く。

 

「捕まえた」

 

僕はあっという間に、ユノに背負われていた。

 

「ユノ!」

 

僕は足をバタバタさせたけど、膝裏に回したユノの腕はあまりにも力強い。

 

「暴れるなって。

チャンミンは赤ちゃんだからなぁ」

 

「むぅ!」

 

両手を離したら、重心がずれてユノごと後ろにひっくり返りそうになった。

 

「僕は赤ちゃんじゃない!」

 

「おいっ!

ちゃんとつかまってろって。

...よいしょっと」

 

ユノはよたつきながらバスタブをまたいだ。

 

「どうして僕はおんぶされてるんだよ!」

 

「ご機嫌ななめな赤ちゃんだなぁ」

 

「下ろせ!」

 

「こらっ!

じっとしてろ」

 

身体を横にして狭い浴室の戸口を抜ける。

 

僕の胸や腹に密着したユノの背中の筋肉が、ユノの動きに合わせてぎゅっぎゅっと固くなって、僕の胸はときめいた。

 

素敵...ユノ...好き...。

 

「ユノ...」

 

真っ裸のおんぶはお尻の穴が丸見えだろうから、恥ずかし過ぎる。

 

加えてユノの背中は素敵だしで、赤面した僕はユノの首に回した両腕に力をこめた。

 

悪戯心が湧いてきて、ユノの耳たぶを咥えた。

 

「ヒャハハハハっ!」

 

くすぐったがるユノが面白くて、耳の中もペロっと舐めた。

 

「こら!」

 

ユノはとうとう手を離してしまって、僕はベッドの上に投げ出された。

 

背中から落とされた僕はごろんと一回転して、ユノのシングルベッドが軋み音を立てた。

 

「ひっどいなぁ。

荷物みたいに落とさないでよ?」

 

「じゃれつくチャンミンが悪い」

 

「じゃれてないよ。

愛の行為だよ。

ユノの全部を味わいたいの」

 

ユノはバスタオルで身体を拭く手を止めて、まじまじと僕を見る。

 

「チャンミン...お前さ。

そんな照れること、よく言えるね」

 

「ホントのことを言っただけだって」

 

自分でも驚いている。

 

僕は照れ屋で、これまでの彼女相手でも、「好き」の言葉ひとつ恥ずかしくてなかなか言えなかった。

 

以前の僕ならあり得ない台詞が、するっと口に出せてしまうんだ。

 

ユノといると、自分の心に素直になれる。

 

ぽっと頭に浮かんだ言葉を全部、囁いてあげたい。

 

そうしないと、僕の中からユノへの愛が溢れてしまいそうだから。

 

ユノと出逢ってまだそれほど経っていないのに、ここまで強い恋しい思いを抱けるなんて。

 

それも、男相手に。

 

「ユノ...こっちに来て」

 

ハグがしたくて両手を伸ばしたけど、ユノにかわされてしまった。

 

「チャンミンのせいで、身体がぬるぬるする!

石鹸を塗りたくりやがって!

もう一回風呂に入って来る!」

 

ユノはさっさと浴室に行ってしまった。

 

僕の言葉を受けてユノが照れていることなんか、僕にはお見通しだ。

 

「はぁ」

 

ユノのシングルベッドに一人残された僕はバスタオルで身体を拭きながら、ユノの部屋をぐるりと見回した。

 

僕が住んでいるアパートよりは築年数が浅い部屋で、壁も天井も白い。

 

ユノの部屋は物が多い。

 

不潔ではないけれど、あちこち物が溢れていて、エアコンのリモコンが見当たらなくても当然だ。

 

カーテンレールにひっかけられた洗濯物をみて、代わりに取り込んで畳んでやりたくなるのをぐっと堪える。

 

甲斐甲斐しく手出しをしたら、うっとおしがられるかな?

 

クローゼットの中がどんな有様なのか、見てみたかったのもぐっと堪える。

 

親しき仲も礼儀あり、だ。

 

なんて思いつつも、僕の視線はユノのデスクの上で、スリープ状態で真っ黒なPC画面にぴたりと止まった。

 

ユノが調べたという、もろもろの情報があそこには詰まっている。

 

タブがいっぱい並んでいたから、いくつものサイトが開きっぱなしのはず。

 

「ふふふ」

 

えっちな好奇心に負けてしまって、ベッドから下りた僕はユノのデスクの前に座った。

 

耳をすませば、シャワーの音が聞こえる。

 

「よし」

 

僕は両手をこすり合わせてから、マウスを動かしてスリープ状態から目覚めさせた。

 

「おー!」

 

画面いっぱいに映し出された画像を前にして、僕の喉がごくりとなった。

 

それは所謂ハウツーもので、お尻を使う場合の下準備から、注意点までイラスト付きで掲載されている。

 

「ふむふむ...」

 

隣のタブをクリックすると、バイセクシャルのとある男性が開設したサイトで、要約すると「男同士の場合は、要は射精をすれば事足りるので必ずしも尻の穴に挿れる必要はない」とあった。

 

「それじゃあ、物足りないんだよなぁ...」

 

続いて隣のタブをクリックする。

 

「ひゃっ!」

 

目を覆いたくなるほどの、過激なGIF画像が飛び込んできた。

 

「すご...」

 

ユノったら、どういうルートでこのサイトまでたどり着いたんだろう。

 

「へぇぇぇぇ...」

 

画面に接近して、じっくりとっくり見入ってしまう。

 

「あっ!」

 

バサリと何かが顔を覆った。

 

「チャンミンはエッチだなぁ。」

 

濡れた頭をごしごし拭きながら、下にスウェットパンツを履いたユノがニヤニヤ笑っていた。

 

ユノにかぶせられたバスタオルを、勢いよく引き下ろす。

 

「違うったら!」

 

赤面した僕は、ユノにバスタオルを投げつけた。

 

「チャンミンは勉強熱心だなぁ」

 

目を細めて、ますますニヤニヤ笑うユノをきっと睨みつけた。

 

「勉強なんかしていないって。

ちょっと見てただけ」

 

「お前に睨まれても、俺は全~然怖くないわけ」

 

「むぅっ!」

 

「チャンミン...お前の息子...すごくね?」

 

「えっ!?」

 

焦った僕は下半身を見下ろした。

 

「勃ってないじゃないか!」

 

「はははっ!」

 

ユノはいつも僕をからかう。

 

でも、そんなやり取りが気に入っている僕もいる。

 

「チャンミン、お願いがあるんだけどなぁ」

 

ユノは背後から僕の首に腕を絡めた。

 

シャンプーのいい香りがする。

 

「嫌な予感がするんだけど?」

 

ドキドキが悟られないよう、ぶっきらぼうに答えた。

 

「四つん這いになってみ」

 

「えええーっ!?」

 

受け入れがたいお願いに僕は目を剥く。

 

「やだね」

 

「せっかく真っ裸でいるんだからさ」

 

しまった!

 

考え事に夢中で、裸ん坊のままだった。

 

「痛いことしないってこと、知ってるだろう?」

 

「そうだけど...」

 

「ってことで、お馬さんになって」

 

「やだね」

 

僕はつんとそっぽを向く。

 

「チャンミン...お前さ、わざとなの?」

 

「何が?」

 

「ぷいって。

何だよそれ。

可愛すぎるんだよ」

 

「可愛いって言うなって!

全然嬉しくないよ」

 

ユノはいつも、僕のことを『可愛い、可愛い』って言う。

 

大いに心外だ。

 

「チャンミンは、俺のこと、どう思ってる?」

 

僕の耳元で、低い声で囁かれて鳥肌が立った。

 

「分かってるくせに...。

好きだよ」

 

「それならさ、お馬さんになってー!」

 

「やだね」

 

「チャンミンは、俺のお願いがきけないんだ?

チャンミンの『好き』はその程度?」

 

「大好きだよ!」

 

ムキになった僕は、ベッドに上がって膝立ちする。

 

「チャンミンのお尻の穴を、見させて、な?」

 

「やだ!」

 

「嫌々言ってないでさ。

チャンミンだって、興味津々だろ?」

 

「......」

 

「ほらほら、四つん這いになってみて」

 

「痛いことはしないでよ」

 

「大好きなチャンミンに、んなことするわけないだろう?

チャンミンは怖がりさんだなぁ」

 

(つづく)

 

 

 

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