1.墜落-My Destiny-

 

僕の意識は一瞬のうちに、飛んでしまった。

深い深い海の底に、強引に引き込まれて、水圧に胸が押しつぶされたかのような、圧倒的な衝撃だった。

あとは、覚えていない。

意識が飛ぶ直前、冷静に覚悟した。

(僕は、死んでしまうんだな...)

痛みも感じなかった。

(あっけないものだな...)

僕は今、こうして生きているんだけと、​あの時は、あまりの苦痛に、意識を遮断したんだと思う。

比喩として、深海の底、という言葉を使ってみたけど、

僕は、海を見たことすらない。

泳いだこともない。

きっと、水の底に沈んだら、こんな感じなんだろうな、と想像してみたまでのこと。

まばゆすぎる白い光と、キーンとした耳鳴り、ぐんぐん迫る茶色い地面...。

​ここまでだ、僕が覚えているのは。

僕は、運がよくて、こうして生き残ったおかげで、運命の出逢いを経験することができたんだ。