ー15年前の3月某日ー
【11:00】
駅まで妹を迎えに行く。
駅ビルのレストランで昼食を一緒にとる。
僕の部屋に荷物を置いてから、買い物に行くという。
「2晩とも友人宅に泊まるから、部屋は好きに使っていい。
ただし、男を連れ込むのだけはダメだ」と言っておく。
・
前日のうちに、CCグッズの片づけを済ませておいた。
(人の押し入れの中を漁るような子じゃないけれど、万が一に備えたのだ)
ゴミ袋5袋まで減らしていたけれど、押入れに隠せる容積も、ユノの部屋に避難できる量も限られている。
CCグッズの精査に取り掛かった。
CCへの情熱は明らかに減っていた。
目に見える形で、物理的にCCへの想いを削除しようと思った。
【捨てたもの】
・雑誌・・・2冊
(ベスト3まで絞ったもの。残りは11月の廃品回収に出してしまった)
・写真集・・・9冊
(指紋が付くのが嫌で、布手袋をはめてめくっていた)
・自作雑誌切り抜きファイル・・・6冊
・カレンダー・・・12冊
(使用用と保管用と2冊ずつあった)
・CCキーホルダー・・・いっぱい
・CDアルバム・・・4枚
・DVD・・・2枚
(いずれも、残しておいたベスト盤だ。それ以外の物は10月のうちに割ってしまった)
・CCポスター・・・3枚
(これも、お気に入りの中のお気に入りだったもの。他は10月に破り捨ててしまった)
・書籍・・・4冊
(CCが面白いと評した本。持っているだけで満足、読んでいない)
・CCタオル・・・いっぱい
・CCTシャツ、CCトレーナー、CCパーカー・・・いっぱい
・CCうちわ・・・いっぱい
・CCピンバッジ、缶バッジ・・・いっぱい
・CCキャップ・・・5個
(いずれもコンサート会場で買い求めたもの)
・CC法被(はっぴ)・・・1着
・CCポップコーンケース・・・6個(色違い)
・CC枕カバー・・・1枚
・CCオーデコロン・・・2本
(いずれも香りが好みじゃない)
・CCスカーフ・・・1枚
・CCフェイスパック・・・1個
(使用期限切れ)
・CCスリッパ・・・1足
・CCジャージ・・・上下1セット
・CCコンドーム・・・1箱
(これが出た時、驚いた。即完売した)
・CC歯磨きセット・・・色違い4個
・CCカチューシャ・・・1個
・CC紅茶・・・3缶
・CC目覚まし時計・・・1個
(電池すら入れていない)
・CCシャワーカーテン・・・1枚
・CCルービックキューブ・・・1個
(開封したくなくて遊んだことはない)
・CC靴下・・・3足
・CCナイトスタンド・・・1個
・CCマグカップ・・・19個
・CCトートバッグ・・・6個
・CC折りたたみ傘・・・1個
・CCポーチ・・・9個
・CC湯たんぽ・・・1個
・CCクリアファイル・・・37枚
・CCスニーカー・・・1足
(女性ものなので、僕の足には合わない)
・CCオルゴール・・・1個
・CCペーパーウェイト・・・1個
・CCチョコレートボックス・・・1箱
(賞味期限は2年前に切れている。勿体なくて食べられなかったのだ)
・CCプリントの入った空きペットボトル・・・2本
・CC文房具・・・色鉛筆、ボールペン、ノート、定規、消しゴム等々
・CC砂時計・・・1個
・CC20分の1フィギュア・・・1体
(パンツ一丁だという大胆なデザイン)
【残したもの】
・CCぬいぐるみ・・・1体
(名前をCiCiに改名して可愛がることにする)
・CDシングル・・・30枚
(握手会のために買ったもの。CCへの執念の証だ)
・雑誌・・・1冊
(この時のCCは美しかった)
・CCネックレス・・・1個
・CCポーチ・・・1個
(この年のコンサートグッズは奇跡的にセンスがよかった)
・CC弁当箱
(将来、イタイ自分を笑うため)
・CCボックスティッシュ・・・3箱
(勿体ないから使う)
夜中3時まで、燃やせるゴミ、燃やせないゴミ、資源ゴミに分ける作業をした。
後半は頭が麻痺してきて、機械的になってきた。
不思議と涙は出なかった。
CCを惜しむ感情にいい加減、疲れていたんだと思う。
・
【14:00】
ユノの部屋に行くのは初めて。
ユノと3日間、一緒に過ごすのも初めて。
夕飯(奮発してデパ地下のお惣菜)とドリンク各種、レンタルDVDを持参する。
約束の時間は16:00。
早く家を出過ぎたから、図書館で時間をつぶしている。
とても胸がドキドキする。
・
【15:30】
ユノの部屋に向かう時間だ。
続きは明後日書く。
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