(11)奥さま手帖-11月-

 

<11月某日>

 

曇りのち雨

最低気温、2℃

H回数:2,001回

(前夜、なし)

 

 

【昨日のこと】

 

〆切ジャストタイムに入稿した後の僕は抜け殻で、夜までぐっすり。

夕飯は外に食べに行こうと、僕が起きるまで、ユノは待っていてくれた。

ユノにステーキを御馳走になる。

僕、サーロインステーキ500g

ユノ、チーズハンバーグ300g

食後にアイスクリームを買って帰る。

お互いニンニク臭い息で、「お疲れ様」と労い合う。

 

ユノ

「チャンミン先生、お疲れ様っす」

 

「ユノこそお疲れ様です。

いろいろとありがとね」

 

ユノ

「チャンミン先生の為ならえ~んやこら」

 

「くるしゅうない、近こう寄れ」

 

ユノ

「ニンニク臭いのでお断りします」

 

お互いお疲れなのと、消化にエネルギーがとられているせいで、会話はぐだぐだ。

ささっと入浴して、ささっと就寝。

 

 

布団から出るのに勇気がいる。

先に起きるのは僕と決まっているのが面白くない。

布団の中で脱いだ靴下の行方を探る。

ひとつはベッドの下に、もうひとつが見つからず、布団をひっぺはがして探す。

温かい布団を奪われて、まん丸に縮こまったユノが可愛かった。

 

 

【朝食】

・トースト

(あんこと有塩バター)

・コーヒー

 

起きたばかりで、目が半分しか開いていないユノに、温かい飲み物を手渡す瞬間が気に入っている。

朝の情報番組を見ながら一緒に朝食。

ここで世の中の流行りものをチェックする。

大人気のアニメ映画について話題に出る。

 

ユノ

「妹が入った籠をお兄ちゃんはいつも背負っているんだ」

 

「え!?

あの中に妹が入ってるの?」

 

ユノ

「可愛いだろう?」

 

「それにはいろいろな事情があるんだよね」

 

ユノ

「そうなんだ...泣く。

俺は絶対に泣く。

泣くぞ!

大号泣間違いなし!」

 

テレビ画面にユノの目が釘付けだ。

観たいのかな、と思った。

なんだかよく分からないけれど、大事な人を入れた物を背負っている設定が、いたくユノの萌え心をくすぐったようだ。

ぶつぶつと、「籠の中に妹が入ってるんだぜ?」と言っている。

 

ユノ

「俺もチャンミンが入ったリュックを背負って通勤するんだ。

チャンミンってデカいだろ。

だから、45%くらいに縮めてリュックに詰めるんだ。

俺がピンチに陥った時、リュックから飛び出してきて俺を守ってくれるんだ。

でさ、凄い強いの。

やばぁぁ...可愛い!

チャンミンが可愛い!」

 

そう言って僕をハグしてシェイクする。

たまに、ユノにおかしなスイッチが入る時がある。

今朝がその時みたいだ。

 

 

【弁当】

・オム焼きそば

・凄じゅう50ml

(ユノには今夜、頑張ってもらう)

 

 

スーパーと銀行の往復、次回作は何を書こうか考えていた。

本屋をのぞく。

小説誌『BL学園』を立ち読み。

昨日仕上がった作品は、翌々号に掲載される。

新人さん、大御所さん、尊敬してる作家さん、嫌いな作家さん。

平積みされたコミック本を見つけた時、いいことを思いついた!

原稿料が入ったことだし、と思い切って大人買いすることにした。

全部で23冊。

リュックサックを背負ってきて助かった。

絶対ユノは大喜びする。

ユノの帰りが待ち遠しい。

 

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