(37)奥さま手帖-4月-

 

<4月某日>

 

ユノ、歓迎会。

(新卒が2名。1人が女子、1人が男子。ちょっと心配。ユノはかっこいいから。ユノの指輪をピッカピカに磨いておかないと)

 

23時半頃、心配で駅まで迎えに行く。

こういう時のために車があったらいいなと思う。

でも、この家を買うという目標が出来た僕らには、車を買う余裕はない。

節約節約。

 

 

改札口から現れた、フラフラのユノを抱きかかえて帰宅。

この足取りとトロンとした目付きから推測するに、ビールをジョッキで2杯かな。

アルコールにそれほど強くないのだから、お付き合いで口をつける程度にすればいいのに。

飲まないことが、場の雰囲気を盛り下げてしまうとは、僕は思えないのになぁ。

会社勤めをしたことがない僕が、仕事関係の人間付き合いについて、分かったように口出しはできないけれど。

 

服を脱がす。

パンツを交換する。

ぐにゃぐにゃなのを風呂場に引きずっていくのは、腰を痛めそうだ。

だから、翌朝、自分で風呂に入ってもらう。

パジャマを着せる。

「チャンミ~ン」

僕の首にかじりつくユノの腕から、抜け出した。

ごろにゃんユノは可愛いけれど、お酒臭いから好きじゃないのだ。

レモン汁を入れた氷水を飲ませる。

 

 

<4月某日>

 

H回数:2,033回(昨夜はなし)

 

8:00起床。

ユノ、休日。

酒臭くどんよりした空気を追い出すため、寝室の窓を開け放つ。

 

8:45、ユノ起床。

朝食はモーニングサービスでとることにした。

商店街の中にある古き良き喫茶店だ。

(僕はここで16年前の日記を読み、ユノとの出逢いを思い出したのだ)

 

僕はコーヒー。

ユノはミルクコーヒー。

トーストとゆで卵、キャベツの千切り、ヨーグルトがサービス。

 

 

小説の案として、メイドネタとは別の設定について話す。

 

ユノ

「ぼっちゃんとメイドさん設定の他にアイデアがあるって言っていたよね?」

 

チャンミン

「うん。

これも、BLならでは、っていう設定だ」

 

ユノ

「それは何?」

 

チャンミン

「淫魔ものだ」

 

ユノ

「いんま?」

 

チャンミン

「悪魔の一種だ。

淫魔には男性型と女性型がいて、男性型をインキュバス、女性型をサキュバスという。

人間の夢の中に現れてエッチをするんだ」

 

ユノ

「何のために?」

 

チャンミン

「インキュバスは、人間の女性に悪魔の子を妊娠させるため。

サキュバスは、人間の男性の精液が欲しいから」

 

ユノ

「すごいなぁ」

 

チャンミン

「インキュバスもサキュバスも両性具有である説があって、ひとりで両方を行うことができるんだって。

でも、彼らには生殖能力はないんだ」

 

ユノ

「そうなると...サキュバスになって男から精液を搾り取り、インキュバスになって女性にそれを注ぎ込むってこと?」

 

チャンミン

「うん。

目的は悪魔の子を産ませることなんだけど...僕が書きたいBLではそこまでは追求しない。

人間の男の子と恋をするわけだから、その夢魔も男の子だ」

 

ユノ

「人間の男の子とヤル訳だから、インキュバスを兼ねるサキュバスになるってことか。

で、見た目は?」

 

チャンミン

「寝室にはコウモリに化けて侵入するから、コウモリの羽が生えている。

頭に角が生えている。

露出度の高いセクシーな恰好...ほぼ裸...すっごいエロいの。

お尻にスペード型の先端を持つ尻尾が生えている。

こんな感じ」

 

 

ユノ

「可愛いなぁ」

 

チャンミン

「エロラブコメになりそうでしょ?」

 

ユノ

「その紐パンの前の方どうなってんの?

後ろは?

ブラはもしかして、乳首を隠してるだけってやつだろ?」

 

チャンミン

「さあ...どうでしょうか?」

 

ユノ

「この前買ったやつ...試してみない?

あのヤバイやつ...」

 

チャンミン

「僕は絶対に穿かないからな!

ユノが穿くんだからな!」

 

BL小説TOP「僕らのHeaven's Day」