<5月某日>
H回数:2,034回
(禁欲生活継続中)
雨、今年の梅雨入りは例年より2週間早いのだそう。
7:00起床、寝坊した。
雨の日は寝坊をしてしまいがちだ。
慌ててユノを起こす。
耳元でSEXと囁く。
(※『ユノの起こしかた④より)
朝食:きなこ餅
ユノの弁当:ご飯、冷凍食品のおかずいろいろ
(執筆が順調だから、弁当を作る余裕がある)
ユノに床屋代を渡す(仕事帰りに寄ってくるんだそう)
ユノの髪色は、真っ黒の中の真っ黒だ。
黒が似合う。
<思い出ぽろぽろ>
学生時代、金欠だった僕らは美容院代をけちって、お互いに髪を切ってあげたことがある。
切られる側は裸になって、ユニットバスで体育座りする。
ハサミを持つ側は責任重大。
ユノは襟足の髪がちょい長めが似合う。
ユノの髪の生え癖や、つむじの位置をじっくり観察したなぁ。
「白髪がある!」と嘘をついて、ユノを焦らせた。
僕らは二人とも、微妙に(?)不器用なので、仕上がりはイマイチ。
第一回目の床屋さんごっこでは、ユノの前髪をぱっつんしてしまった。
眉の3センチ上のぱっつんで、修正がきかない。
「ユノはイケメンだから、個性的な髪型も似合うね」と誤魔化した。
鏡を見ていないユノはすました顔で、その後も僕に髪をゆだねていて、
僕は心の中で、「ユノ、すまぬ、すまぬ」と謝っていた。
その後、栗坊やになってしまった頭を鏡で見て、悲鳴をあげていた。
前髪ぱっつんのユノが面白くて、薄情な僕はゲラゲラ笑っていた。
その後は確か...10分間カットの床屋に駆けこんで、丸刈りヘアにしてもらったんだっけ。
ユノの丸刈りヘアは、まあまあ似合っていたけれど、好きなヘアスタイルではないなあ。
ユノに髪を切ってもらった時、僕はどんな風に仕上がったんだっけ?
思い出せないということは、酷いことにはならなかったことだね。
僕らには未だ、白髪は生えていない(と思う)
あと数年もしないうちに、生えてくるんだろうなぁ。
そうかぁ、としみじみとした思いになる。
好きな人の隣で、共に年をとるのも感慨深いものがある。
(旦那さん追記)
チャンミンは忘れているみたいだね。
チャンミンの髪を、マロンブラウンだと嘘をついて、金髪にブリーチしたことがある。
似合っていたなぁ。
チャンミンは激怒していたけど、「カッコいい」とおだてていたら、まんざらでもなくなって、
服装や仕草をカッコつけるようになってきて、見ていてすげえ面白かった。
・
ユノ出社。
8:00:朝のテレビ番組は見ない。
執筆スタート。
小説冒頭の最初の1文が決まってからは、ストーリーに入り込むことができている。
最初の1文とはこう。
『拾った男にQは鈴口を吸われた』だ。
髪色は黒。
僕は黒髪の登場人物を攻めにすることが多い。
拾われた側はウケが似合うけど、僕はあえて攻めにしてみた。
黒髪の攻めと言えば、ユノだ。
ちょっとだけユノと登場人物を重ねてしまう時がある。
ユノの意見が欲しくて読んでもらう時に、とてもこっぱずかしいので、
ユノのイメージから離れたキャラクターを設定するようにしているのだけど...。
今回、玄関の前に行き倒れになっていた男は、黒髪の攻め(ちょっとだけ、ユノに似ている)
・
昼食:カップ麺
勧誘電話がかかってくる。
『奥さまはいらっしゃいますか?』
「僕です」
『え...えっ...奥さま...?』
※男の声で『奥さま』
この手のリアクションは毎度のことだ。
「はい、僕が『奥さま』です。
(何か問題でも?)」
『そ、そうですか...。
本日、お電話さしあげましたのは...ところで、奥さまのお宅はオール電化でしょうか?』
「いいえ」
小説の世界に頭半分、持っていかれているので、つい向こうのペースにのって正直に答えてしまった。
僕の貴重な時間と、カップ麺の食べごろを奪われてはなるまい、とムカムカしてきた。
ちょっと硬めの麺が好きなのだ。
この電話に付き合っていたら、ぶよんぶよんの麺になってしまう。
行き倒れになった黒髪イケメンを家の中に運び、服を脱がせるシーンなのだ。
カップ麺を美味しくいただいたら、黒髪イケメンの身体つきの描写(細マッチョ)にとりかかりたいのだ。
『お湯を沸かしたりはガスですか?
それとも、灯油?』
「いいえ、薪です。
うちは古いんで」
ときっぱり、ガチャンと電話を切った。