(42)ぴっかぴか(エロ)

 

「...チャン...ミン?」

 

ユノは目を丸くして、腰の上にまたがった僕を見上げている。

 

攻め側の自分が上になると思い込んでいたのだろう。

 

きっとユノは焦りと快感のあまり、がむしゃらに腰を動かしそうで、正常位やバックだと受け側の僕が怪我をしそうだった。

 

騎乗位は力のコントロールができる。

 

挿入を果たすまでは、僕のおちんちんに意識を持ってゆかせない作戦だ。

 

途中で我に返られたら困る。

 

一度挿ってしまえば快感のあまり、容れものが何なのかどうでもよくなるだろうから。

 

僕はユノに微笑むと、浴室から持ってきたオイルをお尻に塗りたくった。

 

勃起した僕のおちんちんへユノの視線が向かないよう、ユノの顎をつかんで、ちょっと乱暴気味なキスをした。

 

唇を割り、舌と舌とをからませ合った。

 

緊張の真っただ中のユノの舌はあたふたしているし、口内は乾いているから、僕は期待で溢れきった唾液を分け与えた。

 

舌と唇がたてる音はすぐに水っぽいものへと変わり、この音に興奮かきたてられた ユノのおちんちんがさっきから僕のお尻につんつん当たっている。

 

後ろ手にユノのおちんちんに手を添えて、僕のお尻の穴にあてがった。

 

穴の周囲をおちんちんの頭でくるくるさせ、オイルを塗り広げた。

 

「...んっ...」

 

僕の両腿の下で、ユノの腰骨が鋭く揺れた。

 

(そうでしょうね。

これだけでも十分、気持ちいいでしょうね)

 

それから、ゆっくりと腰を落としていった。

 

ユノの『初めて』を今、いただきます。

 

入念にほぐしておいたおかげで、僕のお尻は容易にユノのおちんちんを受け入れた。

 

僕は天を仰ぎ、息を吸って吐いた。

 

いくらH大好きでヤリまくっているとはいえ、すんなりと挿入できるわけない。

 

(う~ん、おかしいな...スムーズにいかない)

 

今回は特に。

 

...緊張しているんだ。

 

僕はお尻を左右に割って、穴を露出させた。

 

息を吸って吐いて、じわじわとユノのおちんちんを呑み込んでゆく...。

 

僕の内壁はみちみちと押し広げられてゆく。

 

(う...ちょっと...苦しいかも)

 

根元までの挿入はちょっと難しそうだった。

 

「...っ...ぐっ...」

 

ユノはぎゅっと目をつむっている。

 

おちんちんが圧迫されて、快感よりも痛みの方が勝っているのだと思う。

 

しょうがない、初めて挿入する箇所がお尻なんだから。

 

意味深いH 遊びではないH ノンケでチェリー男子相手 慣れてるはずの僕も緊張しているし、そして何より立派過ぎるユノのブツ。

 

今まで通りにはいかなさそうなH.

 

僕側の限界まで挿入したのち、腰を1往復上下させてみた。

 

「...んっ...かはっ!」

 

ユノはボリューム高く呻いた。

 

もう1往復、腰を動かしてみた。

 

ユノの腰がビクビクンと跳ねた。

 

「ヤバっ...それっ!」

 

止めて欲しいのか、催促しているのか、ユノは僕の腰をガシッとつかんだ。

 

自分でするのとは格段に違う感覚に、目ん玉ぶっ飛びそうになってるんじゃないかな?

 

「苦しい?」

 

「う...ん...大丈夫...だ」

 

「すぐに気持ちよくなるよ」

 

「いや...。

十分、気持ちいい」

 

「よかった」

 

僕の方はと言えば、我を失う程の快楽を味えるかどうかは求めていない。

 

だって、最高のHをユノに求めるのは無理な話。

 

今夜の僕の使命はユノに気持ちよくなって貰うこと、これに尽きる。

 

自分の快楽は二の次だ。

 

「あったかいな」

 

「そうだよ。

ユノのおちんちんは、僕の身体の中に入っているんだもの」

 

「そう...だな」

 

「どう?」

 

「やべぇな、これ。

鬼ヤバイ」

 

「まだ動かないでね。

慣らすから」

 

僕は両膝を広げたしゃがみ姿勢になり、ユノの両肩についた手で身体を支えた。

 

それから、腰を小刻みに上下させた。

 

ユノは顔を背け、眉間にしわを寄せて唇を噛んでいる。

 

まるで僕が攻めているかのような眺めだ。

 

僕は腰をぐるりと回転させた。

 

(でっかい...)

 

自分も気持ちよくなりたいな、と余裕が出てきた。

 

ユノのおちんちんの先っぽが、僕のいいところを捉えられるよう、上下運動の軸をずらしてみた。

 

「あ...っ、はっ...!」

 

腰が砕けそうだ。

 

僕はここを刺激されるのが好きなんだ。

 

もっと快感を追加したくなって、自身のおちんちんを扱き始めた。

 

直後、ずん、と下から突き上げられた。

 

「ぐっ!!!」

 

僕のゆるゆるとした動きをじれったく思ったのだろう。

 

「待って待って!」

 

腰を落としユノの動きを制御しようとしたけれど、無理だった。

 

大人しく僕にされるがままだったユノが、獣へと変身した。

 

僕の腰をつかんで上下に、自身の腰もガツガツと上下に

 

「ゆっくり!」

 

僕の制止の声など、ユノの耳には届いていないようだ。

 

「待ってよ~!」

 

がむしゃらに揺すられて、僕はぱっぱらぱーになった。

 

突き立てられるごとに、意識が飛びそうになる。

 

「あう」とか「おう」とか変な言葉しか出てこない。

 

同時に、激痛も走る。

 

「痛い」の言葉はぐっと我慢した。

 

純朴な青年が荒々しいオオカミになった姿に萌えた。

 

(ああ、僕こそヤバイ。

ハマりそうだ)

 

マットレスのスプリング(何百組ものカップルのHを受け止めてきたせいで、やや疲れ気味で)がぎっしぎし弾んでいる。

 

僕はユノの身に伏せ、彼の首にかじりついた。

 

ユノの動きに身をゆだねた。

 

穴を犯して欲しい

 

明日、腰が立たなくなっても構わないから滅茶苦茶に抱いて欲しい。

 

(つづく)

 

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