(51)虹色★病棟(R18)

 

 

「...ん...っ...」

 

重ね合わせた唇の中では、二つの舌が激しく暴れている。

 

内頬のぬめりと歯茎の凸凹、混ざり合った唾液を味わいつくした後、ようやく唇が離れる。

 

わざと開けた数センチを舌だけでも繋がろうと、やみくもに舌を伸ばし、べろべろと絡め合った。

 

ちゅぱちゅぱ、ちゅうちゅういう唇と舌の音に、僕の穴の奥が疼いてきた。

 

凄いよね、前じゃなくて後ろが反応するんだよ?

 

「っあ...」

 

僕の耳はユノに咥えられ、彼の吐息が鼓膜をビンビン叩いた。

 

窪みのひとつひとつをかたどるように丁寧になぶられると、身体の中心の下へ下へと痺れは落ちてゆき、高まりきった緊張で張り裂けそうになった。

 

「ねぇ...ユノ...。

僕、もう我慢できない...っはぁ...」

 

余裕ゼロの僕は、ユノの首筋に鼻をこすりつけて喘ぐだけ。

 

ユノのパジャマの襟元をつかんで下へと引き落とすと、彼に押し倒された格好で僕らは横たわった。

 

「俺も...もう限界。

いいか?」

 

「うん、いい...いいよ、ここで。

今すぐ」

 

ユノのズボンをずらし、跳ね出たそれをすかさず頬張った。

 

「チャンミン...っ...」

 

「...んぐんぐ...」

 

夢中にむしゃぶりつく僕のズボンも脱がされた。

 

「エッチだね」

 

「...うん...いい、でしょ?」

 

白いレースのパンティを穿いていた。

 

隠す面積が極めて狭く、お尻側はティバックになった扇情的なデザインだ。

 

昂った男のものは覆い隠され切れず、はみ出していた。

 

さらに、僕のパジャマは第2ボタンまで開けられ、「万歳して」とユノの言われるがままに従った。

 

こうして僕は上半身も裸になった。

 

今夜はブラジャーも付けていた。

 

こんな流れになるんじゃないかと、期待していた結果だ。

 

ブラジャーを付けた胸元を見られるのは初めてで、引かれたらどうしようと不安で 僕は両手で顔を覆っていた。

 

恥ずかしさとドキドキで顔が熱い。

 

指の間からユノの反応を窺った。

 

「!」

 

ユノの眼は舌なめずりするオオカミみたいにギラギラ煌めいていた。

 

「いいねぇ」

 

ユノはブラジャーの端に爪をひっかけると、わずかに横にずらし、そこからちろりと僕の胸先が露わになった。

 

「...っ!」

 

「......」

 

「...ユノぉ...恥ずかしい...恥ずかしいよ」

 

穴が開くほど見つめられているかと思うと、僕の乳首がピンと尖ってきたのがよく分かる。

 

「まだ触ってないのに...?」

 

「うん...だって、仕方ないじゃん」

 

「下も凄いね」

 

「でしょ」

 

小さな下着であそこはとても窮屈で、僕は膝をもじもじこすりつけていた。

 

「可愛いね」

 

ユノは僕のブラジャーとパンティを交互に見ては、ニヤニヤ笑った。

 

「うん...可愛い」

 

「似合ってる?」

 

「うん。

これ...俺の為に着てくれたんでしょ?」

 

「うん」

 

この真っ白のランジェリーは初めて身に付けた。

 

LOSTにえっちなランジェリーを持ち込んでいる謎は、廃人と化した僕に代わって、職場の後輩が僕の私物をまとめてここに送ったからだ。

 

引き出しに詰まった女性ものの下着やクローゼットいっぱいのワンピースにドン引きしただろうな。

 

(その後輩とも3年会っていない。)

 

「マジで可愛い...」

 

ユノは僕の胸の谷間からおへそまで、1本の指で撫ぜおろした。

 

「んっ」

 

僕の下腹は大きく波打った。

 

「大事なところ、出ちゃってるよ?

紐が食い込んで苦しそうだ。

楽にしてあげようか?」

 

「うん」

 

「と思ったけど止めた。

可愛いから付けたままね」

 

「...そんなぁ」

 

ユノはお尻の紐をずらし、露わになった僕のお尻の穴にぴとりと指を当てた。

 

「んんっ」

 

さあ、いよいよだ...と期待に胸を膨らませた瞬間、ゴムも潤すものも何も手元にない現実に思いいたった。

 

ここはLOST、用意したくともできない世界なのだ。

 

「絶対に痛いに決まってる...血が出るかもしれない」と覚悟した僕は、奥歯を噛みしめた...。

 

(あれ?)

 

ぬるりとした感触に驚いて、僕の両腿の間にいるユノを見上げた。

 

「これしかなくて...無いよりはマシかな」

 

「?」

 

「いいやつだから刺激は少ないと思うけど...。

違和感あったら、教えて」

 

ユノの手にはハンドクリームのチューブがあった。

 

「グッドアイデアだね」

 

ユノも僕もタチで、今夜僕は初めてウケの立場になる。

 

ドキドキだ。

 

僕はもともと『抱かれたい』側なのに、元婚約者が相手の時はちょっと無理をしていたのだと思う。

 

彼自身がウケだったことと、僕が性的な関係を持ったのは彼が初めてだたこともあり、自然な流れで僕は彼を『抱く側』となった。

 

僕に抱かれる時はいつも、彼はワンピース姿だった。

 

背中のファスナーを下ろし、優しく脱がせてゆくと、彼の薄い胸、細い腰に不釣り合いに大きなアレが露わになってゆく。

 

今この時、僕は元婚約者のことを思い出してなどいない、100%ユノに集中している。

 

 

指で念入りにほぐされた後、僕はユノを受け入れた。

 

上はユノの唇に、下はユノのあそこに。

 

僕の管は上も下もユノによって塞がれた。

 

ブラジャーもパンティも付けたまま僕はユノと交わった。

 

 

乳首を吸われながら僕のツボを擦られると、気持ち良すぎてどうにかなりそうで、止めてと懇願してしまう。

 

「動かないで、動かないで...やっ、やらっ...もう、や、やっ」

 

「しーっ、聞こえる」

 

「ごめん」と頷いて、僕は枕を抱きしめて口を塞いだ。

 

良すぎて怖くなり、逃げる僕の腰は即捉えられ、ユノのそこへと引き戻される。

 

ユノのモノを僕の穴はつるんと受けいれ、直後にずん、とそれに深々と突き刺された。

 

秘部に塗りたくったハンドクリームは、僕の体温と激しいピストン運動で溶け、滑りがよくなっていた。

 

くちゅくちゅと、なんと厭らしい音だろう。

 

「やぁ...そこばっか...やらぁ...」

 

「ホントに?

イヤなの?」

 

と、僕にイジワルしたいユノは腰の前後運動を止めてしまう。

 

「だめ、だめぇ」

 

「ほらね」と言って、ユノのピストン運動は再開された。

 

パンティは穿いていないも同然で、僕のアレはユノに突かれるごとに弾んでいる。

 

先端からは先走りがとめどなく垂れ、下腹を濡らしていた。

 

「んっんっんっ...」

 

声が漏れないよう、僕は必死だ。

 

自分が思う以上に僕は感じやすい体質なのようだ。

 

ヤる側だった時の僕は愛撫する側でもあったから、身体を念入りにいじられる経験はそれほどない。

 

ユノは膨らんだ首の部分でひっかけるように、ゆっくりと僕のあの箇所を擦り、かと思えば、腰骨がぶち当たる勢いでガツガツと突いた。

 

「んんっ...ああぁぁ...!」

 

「しーっ!」

 

「らって、らってさぁ...らめらってっば!」

 

「手加減して欲しい?」

 

と言ったそばから、ずんと突かれた。

 

イキそうになり、アソコの根元を握って堪えた。

 

惜しいことに逆光になってユノの表情が分からない。

 

ユノは僕の上から背後へと移動すると、横抱きして僕の片足を高々と持ち上げた。

 

「ひゃぁっ!」

 

敏感で快感のスポットをごりりと擦られたのだ。

 

直後、股間の圧が最高に高まり、下半身がビクビクっと痙攣した。

 

「...今のでイッた?」

 

「う...ん、わかんない」

 

「イってるよ」

 

「...ホントだ」

 

信じられないことに、僕のお腹に散った精液を指ですくいとると、ぱくりと舐めた。

 

「ユノ!?」

 

元婚約者相手にさえ、したことがない行為だ。

 

なんだか感動してしまい、僕はユノの胸を押して彼を仰向けにした。

 

「次は僕の番。

ユノ、まだイってないでしょ?」

 

横たわったユノの上に僕はまたがり、そそり立ったユノのそれを穴にあてがい、そろりと腰を落とす。

 

ところが、ユノを気持ちよくさせるつもりだったのに、僕の方が感じ入ってしまったのだ。

 

「んあっ!」

 

「しーっ!」

 

真下から突き上げられたのだ。

 

身体を支えるため、ユノの胸についた手の甲が濡れていた。

 

今ので再びイってしまったみたい。

 

「『僕の番』なんて言って、チャンミンばっかイってずるいなぁ」

 

「...ごめん」

 

僕はウケ初体験のくせに、お尻でめちゃくちゃ感じまくっていた。

 

感じやすい身体になってしまったワケは、数度にわたりユノの指で丹念に愛されたからだね。

 

そして、大好きな人と抱き合っているから。

 

ユノの手で腰を支えてもらいながら、僕は上下にお尻を揺する。

 

タイミングを合わせて、下から突かれる。

 

「イクっ...イクっ...」

 

ユノは掠れた声で「イク」を繰り返し、激しさを増すピストン運動。

 

射精は間もなくだ。

 

僕の中でイって欲しい、溢れるほど注いで欲しい。

 

願ったけれどその瞬間、ユノのモノは勢いよく僕の中から抜かれた。

 

僕のお腹を温かいものが濡らした。

 

後で確かめてみたところ、びっくりするほどの量と濃さだった。

 

「チャンミン」

 

両腕を広げて待つユノの胸の中へ、僕は身を伏せた。

 

汗まみれの僕の髪を、ユノは大きな手で撫ぜてくれた。

 

 

(つづく)

 

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