保護中: ユンホ先輩

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保護中: 義弟

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(4)禁断の行為

 

「チャンミン、そこにも1個落ちてるぞ」

 

「どこ?」

 

「ここ」

 

ユノは泉の石垣脇に落ちた種を拾おうと、チャンミンの背後から手を伸ばした。

 

その時。

 

膨張して固くなったそれが、チャンミンの尻の割れ目にヒットした。

 

チャンミンの凹から分泌される粘液が最高の潤滑油となっていた。

 

ユノの凸は、狭い穴でも挿入するのに最適な形状をしていた。

 

二人の凹凸が見事にはまった。

 

「はうっ!」

 

「あん!!」

 

二人の間に恋が生まれた瞬間だった。

 

これは狙ったものではなく、完全に不可抗力だった。

 

穴を埋めて欲しいチャンミンと、棒を鎮めて欲しいユノ。

 

二人の願いは同時に叶えられた。

 

(すっげぇ、気持ちいぃ!!)

 

生まれて初めての、全身を貫く凄まじい快感。

 

この粘膜は、温かく、適度な弾力と湿り気を持ち、感覚は鋭敏だ。

 

(ああ、ここはHeavenか?)

 

(お尻って気持ちがいいんだ...知らなかった)

 

気持ちいい!

 

チャンミンを、ユノを幸福にしてあげたい!

 

気持ちよくしてあげたい!

 

自分も気持ちよくなりたい!

 

 

ユノがチャンミンを見る時の感情やその逆も然り、友情や兄弟愛に恋愛感情が加わった。

 

 

合体した次は、動かしたくなる。

 

チャンミンは尻をユノに摺り寄せた。

 

ユノはチャンミンの腰を掴んだ。

 

 

(ヤバイヤバイ、すげぇ気持ちがいい!!)

 

 

強烈、のひと言では表現しきれない、狂暴で激烈な気持ちよさに支配され、腰の動きは加速する。

 

(チャンミンの中が俺のこいつに吸い付いてくる。

うねうねしてる!)

 

 

「んくっ!」

 

 

不意に締め付けられることもあり、ユノは歯を食いしばって堪えた。

 

(チャンミンの尻の中に、何か別の生き物が棲みついているかのようだ。

ぬるぬる滑りがよくて、いくらでも出し入れできる)

 

 

狂ったように互いの腰はぶつかり合い、飛び散る汗で辺りはバターの実の香りで満ちていた。

 

二人はバターの実の香りに酔い、接合部がたてる水っぽい音に煽られた。

 

 

かがんだチャンミンの後ろから襲う体位に飽きてきた。

 

ユノはバターの木の根元の茂みにチャンミンを仰向けに寝かせた。

 

チャンミンはユノと繋がりやすくするよう、自ら大股を広げた。

 

一度抜かれて出来た空洞が、再びユノのもので埋められて、チャンミンは幸せいっぱいだった。

 

 

「あっは...あっ」

 

(ユノのおちんちんが僕のお尻の中に...!

 

...しゃぁわせ)

 

 

喘ぎ声を知らなかった二人は最初、苦し気なのに幸福そうな声に戸惑っていた。

 

18年間日常生活を送る上で、発したことも耳にしたこともない、不思議な声だ。

 

「ユノっ、ああん、あん...あん、あん」

 

 

その声をもっと聞きたくて、ユノの腰の動きは巧みさを増した。

 

 

(俺のアソコがチャンミンの尻の中に!

 

いいのかなぁ?

 

チャンミンのアレが出る所に、俺のアレが出るものを突っ込んでいる。

 

いいのかなぁ?)

 

 

「っ...!」

 

 

激痛の理由は、チャンミンに肩を噛まれたからだ。

 

(これまでもふざけたチャンミンに噛まれたことは何度もあって、その都度喧嘩になっていたが...今のは全然、腹が立たない。

 

むしろ、噛まずにはいられないほど気持ちがよい証明になっている。

 

よ~し、まだまだ頑張るよ)

 

 

「あっ、あっ、あっ、あっ...」

 

 

ユノのアソコはチャンミンの喘ぎのスタッカートで、1.2倍膨張した。

 

 

(チャンミンの声...カワユス)

 

 

ガツガツと奥を突かれても「あん」、手前を擦られても「あん」

 

チャンミンにとって、ユノのアソコが与えるすべてが快感だった。

 

 

(僕らがやってること...交尾みたいだ!)

 

 

石垣に腰掛けたユノの上で、身を弾ませながらチャンミンは思った。

 

村民は共同で、トメキチとトメコという雌雄の犬を飼っている。

 

チャンミンは彼らの営みを...トメコの上にのしかかったトメキチが腰を振っている...を何度か目撃したことがあった。

 

大人に訊くと「あれは、交尾だ」と答えてくれた。

 

だが、「交尾」とは何なのか、「大人になれば、おのずとわかる」と言って教えてくれなかったのだ。

 

(僕らのこれは...交尾だ!!)

 

ユノの手がチャンミンの前に回された。

 

「!!!」

 

ユノは触れたものに驚愕した。

 

(チャンミンのアソコが腫れてる!!)

 

チャンミンは後ろの快感にのめり込んでいて、前の変化に気づけずにいた。

 

 

 

 

この後彼らは、各々の生殖器官の先からでる白い粘液に驚愕し、「病ではないか」と不安になるだろう。

 

 

それを放出したのち、膨張していた生殖器官が元のサイズに戻ることに安心し、射精のタイミングをつかむだろう。

 

 

肉体の変化に大騒ぎし、経験したことのない感覚に戸惑っていた。

 

 

肉体にもたらされる快楽に溺れてしまうのは、身体を重ね合わす者がユノであり、チャンミンであるからこそ。

 

 

もともと仲のよい二人だった。

 

 

恋心を全く知らなかった。

 

 

なぜなら性欲も知らなかったから。

 

 

二人は肉体同士が繋がった時にはじめて、恋心を知ったのだ。

 

 

 

 

禁断の実とは、大人への扉を開ける鍵でもあった。

 

禁止されるほどに食べてみたくなる心理をうまくついている。

(中には一生口にしない者もいないことはないが、彼、彼女なりに幸福に生きていればそれでよいのだ。恋愛や子を持つことが全てではない。こういう点で、この村は大らかである)

 

 

母体として未熟なうちに食すのは相応しくないため、禁止事項に「特に女は食べてはならない」とあったのだ。

 

食するとあの箇所が潤い、男を受け入れられるようになる...つまり「オンナ」になる。

 

男に関しては、早かろうが遅かろうが大きな問題にはならない。

 

早々と恋や性に目覚めても、肝心なお相手は準備の整った女性のみだからだ。

 

男女がその場で同時に食した時...二人とも準備OK。

 

高揚した気持ちと火照る身体を持て余せず、その場でコトに及んでしまうカップルもいる。

 

 

今回のユノとチャンミンの場合は、例外中の例外だった。

 

ユノが思った通り、禁断の実とは罪の意識を感じながら食すものであるから、1齧りや1個が相当だ。

 

ところが、食いしん坊のチャンミンはあり得ない量...6個完食していた。

 

決して、心行くまで腹いっぱい食すものではないのだ。

 

バターの実の効果は強い。

 

摂取し過ぎたことで、チャンミンの凹の箇所から潤滑液が湧き出てしまい、そこはメス化してしまったのだ。

 

 

 

あの後の二人はどうなったか?

 

ご想像通り、ユノとチャンミンは三日三晩、繋がりっぱなしだった。

 

翌朝、水汲み場に落ちた6個の種に、大人たちは事情を察した。

 

村民で不在なのはユノとチャンミンのみ。

 

ところが、ユノとチャンミンは男同士である。

 

6個も食した村民は、村の歴史上初のことだった。

 

3個ずつだったとしても、多すぎだ。

 

(例えるなら、凄汁とモンスターのカクテルを3リットル一気飲みしたくらい)

 

 

「...あいつらがくっついても仕方がないな。

生まれた時から仲がよかったから」

 

「どちらがメス側になったのでしょう?」

 

「ユノじゃないですかね?

優しい顔をしているし、気配りも出来るし」

 

「あのユノが馬鹿食いはしないだろう。

どうせ、好奇心旺盛なチャンミンが、ユノを共犯にしようと引っ張っていったんだろうよ」

 

「そう考えるのが妥当ですね」

 

「帰りは明後日頃ですね。

擦り剝ける程交尾してから帰ってきますね」

 

 

バターの実は春に実る。

 

 

厳冬の季節に誕生する赤ん坊が多い。

 

 

(おしまい)

 

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(3)禁断の行為

 

「ヒリヒリする?

ズキズキする?」

 

チャンミンは、兄弟どころか双子のように育ってきたユノのことが心配でならなかったのだ。

 

「痛くはないけれど...じんじんする。

ウズウズする感じかな」

 

件の箇所だけじゃなく、両脚の付け根のあたり一帯がなんとも形容しがたい感覚なのだ。

 

(なんだろこの感覚。

悲しいでもない、寂しいでもない)

 

この感覚をふさわしい言葉で言い表すと...身体が切なくうずく...。

 

性的に興奮する経験無しに生きてきたユノが、これをうまく言い表せなくて当然だ。

 

膨張したそこは、一向におさまる気配がない。

 

(俺は村一番、あそこがデカい男の人生を送るのだろうか?

牛追いの仕事に支障がありそうだ。

揺れて走りにくい)

 

ユノはその場で跳躍してみた。

 

ビョンビョンとそこは揺れた。

 

「腸詰のソーセージみたいだね」

 

この村では年に一度、丸々と肥えた豚を1頭しめる。

 

村民総出で解体し、血肉の全てを保存食にと加工する。

 

冷静なユノは、巨大になったこれと共存する生活を想像していた。

 

(それから、木の伐採や薪割りの邪魔になりそうだ)

 

ユノはここで、もっと重大なことに思いいたった。

 

(用を足すときだ!

手で押さえつけていないと...もろにかぶってしまうじゃないか)

 

用足しの場面を想像し、ユノの手はそろそろと怒張したそこへと下ろされた...。

 

そこはより敏感になっていた。

 

「はうっ!」

 

ユノの悲鳴にチャンミンはとび上がる。

 

「葉っぱで包もうか?

すり潰したものを塗ろうか?

僕が採りに行ってくるから、ユノは休んでいて」

 

チャンミンは落ち着かなげに、ユノの周りをウロウロしていたのだ。

 

森の奥には鎮静効果のある薬草が生えており、村人たちはそれを煎じたり練ったりして、万能薬として頼りにしていた。

 

「安静にしていてね」

 

チャンミンはユノの肩を押して強引に座らせると、森の奥に駆けていった...けれど、戻ってきた。

 

「僕が行っている間、泉の中に浸かっていたら?

冷やした方がいいよ。

火傷した時や蜂に刺された時はよく冷やせ、と言われたでしょ?」

 

「俺のこいつは蜂に刺されてもいないし、火傷もしていない」

 

「パンパンじゃないか。

見ていて痛々しいんだよ」

 

チャンミンはユノの足元にしゃがむと、腫れたそれにふうふう息を吹きかけた。

 

「ぅんん...ん♥」

 

「!!!」

 

生まれて初めて聞くユノの声に、チャンミンは驚いた。

 

(ユノが変な声を出している!)

 

ユノの敏感な箇所に顔を近づけた時、チャンミンはユノのそこが漂わせる匂いと弾力をたたえた形状に、説明がつかない欲求に襲われていた。

 

無意識にごくり、と唾を飲みこんでいた。

 

頬ずりしたくなったのだ。

 

(ユノの腫れたそこが愛おしくなってきた。

可愛がってあげたくなった。

ヨシヨシなぜなぜして...チューしたくなってきた)

 

ユノの先を舐めたくて、チャンミンはちろりと舌を出した。

 

(ちょっとだけ、ペロッとひと舐めしたら...だめかなぁ?)

 

「う、うん」

 

(ユノのおしっこが出るところをぺろぺろしたくなるなんて!

僕はユノが大好きだから、お尻の穴でも全~然平気なんだけどね。

お尻から汁が出るだけじゃなく、頭も変になったのかな?

これまで、ふざけてユノの首筋や肩をがぶがぶしたことあるし、怪我したユノの指を舐めたことはあるけれど...。

あ、そっか!)

 

「ねえ、ユノ。

ユノの腫れてるそこ...ぺろぺろしてあげようか?」

 

「ここを?」

 

「うん。

怪我した時とかさ、舐めてあげたでしょ?

でさ、次の日には治ってたじゃない?

少しはマシになるかもよ?」

 

熱っぽいウズウズ感のやり場に困っていたユノは、「頼む」と言って、バネのように弾むそれをチャンミンに差し出した。

 

チャンミンはユノの前で膝をつき、両手を合わせた。

 

「では...いただきます」

 

「い、いただきます?」

 

「あ~~!

ごめんごめん。

さっきのソーセージが頭に残ってて。

不謹慎だったね」

 

(心配なのは当然として、舐めたい欲求の方が強かったことは、ユノに内緒だ)

 

「ソーセージみたいに、ガブっと齧られるかと思ったよ」

 

「ユノに痛い思いはさせたくないからさ。

笑わせようと思ったんだ」

 

「チャンミンといると俺は万年愉快だ。

よし、やってくれ」

 

ユノはぐいと腰を突き出した。

 

(最初はちょっとだけ...)

 

チャンミンは舌先で、暴れているユノの先をつん、とした。

 

ユノの股間に稲妻が落ち、自然に逆らって頭頂部へと電流が流れた。

 

「はうっ!!」

 

チャンミンはユノを見上げて「大丈夫?」と訊く。

 

「いや...驚いただけだ」

 

ユノの鼓動は狂ったように早い。

 

チャンミンが身動きすると、ぷんとバターの実の匂いも動く。

 

(それから、動物的な匂いも。

発酵の進んだチーズのような、数日水浴びをしていない項のような...。

祈祷小屋のお香のような、盛りの過ぎた花のような。

癖は強いが頭の芯がくらりと揺れてしまう匂い。

チャンミンから匂ってくる!)

 

「...んっ」

 

ユノのそこは、1.1倍拡大していた。

 

(まずい...。

刺激を与えるとより腫れるんだ!?

これ以上、膨張してもらったら困る!

3本目の脚は要らない!)

 

「じゃあ、しゃぶるね?」

 

「いや...いい」

 

ユノは、股間に近づくチャンミンの口を塞いだ。

 

正直な気持ちは、「もっと舐めて欲しい、しゃぶって欲しい」だ。

 

目もくらむほどの快感を、ユノは生まれて初めて経験した。

 

(引き換えにここが膨張してもらったら困る。

限界まで膨れた結果、破裂してしまったら...!

ぶるぶるぶるぶる)

 

チャンミンは立ち上がり、身を震わせるユノを覗き込んだ。

 

(あ~あ。

舐めたかったのになぁ)

 

チャンミンは、ユノの先端から浮いた粘液を舐めとっていた。

 

(不思議な味。

ユノの味。

もっと味わいたかったなぁ...)

 

 

「無駄かもしれんが、証拠隠滅だけはしておこう」

 

バターの実の種を拾い集めるチャンミン。

 

身をかがめたチャンミンの引き締まった尻が、手を伸ばせば届く位置にある。

 

ユノのそこがますます腫れてきた。

 

(この感じ...一体何なんだ!

チャンミンの尻を見ていると、胃のあたりがきゅうっとなる。

股ぐらにきゅうっと力が入る)

 

ユノの視線を自身の尻にびんびん感じていたチャンミン。

 

(ユノが...僕を見ている。

 

僕のお尻を見ている。

 

お尻...お尻...お尻。

 

お尻はとろとろでぬるぬるなんだ。

 

穴の中が痺れてる痒い、熱を持ってる。

 

何かで栓をして欲しい!

 

栓をして、痺れて痒いところをゴシゴシして欲しい!)

 

チャンミンは後ろのユノを振り向いた。

 

(栓をするのにぴったりな棒があそこにあるではないか!)

 

 

 

(つづく)

(2)禁断の行為

 

ユノに尋ねなくても生温かいものが自身の内股を濡らしていることに、チャンミンはようやく気付いた。

 

「何!?

何これ!?

ぬるぬるがいっぱい出てきてるよ」

 

(おもらし!?

僕が最後にお漏らしをしたのは確か...え~っと...7歳の時だ。

家族にバレないよう日の出前に、ユノが濡れた敷布を洗ってくれたんだ。

18歳にもなってお漏らしなんて...恥ずかしい!

でも、このぬるぬるはおちんちんからじゃなくて、お尻から出ている...!)

 

自身の肉体から得体のしれないものが湧き出てきている...恐怖だった。

 

「ムズムズする」と大騒ぎしていたチャンミンが、ぴたりと黙り込んでしまったため、心配したユノはこう言ってチャンミンを慰めた。

 

「バターの実はきっと、食べたらすぐに尻から出てくるんだよ。

これはバターの実の汁だ。

チャンミンは山ほど食べたから、いっぱい汁が出るんだよ」

 

「...なるほど」

 

慰めるユノだったが、今度は彼の身体にも変化が現れてきていた。

 

下腹の辺りが重ったるいものが渦巻いている。

 

チャンミンのいう「ムズムズ」とは、尻の奥がうずく違和感だ。

 

こりこりと固く引き締まり、内臓はうねり、ジンジンと火照っていた。

 

さらに尻の穴はパクパクと痙攣し、その口が開く度、とろとろと粘液が溢れ出た。

 

(不快感...というより、栓をして欲しい!

何かで塞いで欲しい!)

 

「今度は穴の中を探ってみるよ。

穴の中にデキモノができているかもしれないから」

 

朝になれば、禁じられた実を食べたことのお咎めを受けることは確実だ。

 

どうせ叱責をくらうことになるのだ、症状だけは把握しておきたかった。

 

「うん...ぐずっ...ぐすっ...」

 

(僕の身体が変になっちゃった!)

 

身をかがめたチャンミンの尻に対面するよう、ユノは膝まずいた。

 

(なんだ...この匂いは。

20年物のバター酒のような匂いだ...。

酔っ払いそうだ)

 

頭の芯が痺れそうになるのを堪えた。

 

(このぬるぬるが放つ空気や、チャンミンの吐く息が原因だ。

食べてもいない俺まで中毒になりそうだ。

おそるべしバターの実。

禁断の実とは1齧りか多くて1個だろうに。

馬鹿食いしたチャンミンが悪い)

 

尻の谷間は濃い影ですっかり隠されている。

 

穴の箇所が不明で、ユノの指はチャンミンの口に周囲をくるくる探ることになる。

 

「ひゃ、ひゃ...くすぐったい」

 

「ここ...かな?」

 

探り当てた窪みに、ユノは指を立てる...。

 

(なんだ!?)

 

「あ...あ、あ...あ...」

 

生まれて初めて聞く、苦痛の声とは違うチャンミンの掠れ声に、ユノは驚く。

 

(チャンミンが変な声を出している)

 

「もうちょっと入れるね?」

 

力を込めなくてもユノの指は、つるりと中へ飲み込まれていった。

 

大量に湧き出た粘液が潤滑油の代わりを果たしたのだ。

 

(すご...)

 

加えてチャンミンの腸壁が内へ内へとうねったからでもある。

 

ユノの指は腸壁に捉えられ、きゅうきゅうと締め付けられている。

 

中の感触は温かくて柔らかく、やわらかい。

 

(永遠に指を埋めていたくなる...)

 

痺れは先ほどより強くなり、ユノの頭から下腹の方へとじわじわと浸食していった。

 

(バター酒を樽いっぱい飲んだかのように、酔っぱらってきた。

ふわふわする...)

 

はっとする。

 

(チャンミンの中の具合を確かめるのが、目的だったろうが!)

 

「動かしてみるね?」

 

ユノは指を引き、入り口の辺りをまさぐり始めた。

 

「ひゃあん!」

 

わずかな指の動きでも、チャンミンは敏感に反応した。

 

「えっ!?

痛かった?」

 

「ううん、平気っ...」

 

ユノの指は一向に、吹き出物らしき突起を探り当てることはなかった。

 

「デキモノもブツブツも何も出来ていないぞ。

もうちょっと、触っているからな?」

 

ユノは指先をぐるりと回転させた。

 

「あっはぁん!」

 

「しー!」

 

チャンミンが発してしまった声は、静寂の村によく響いた。

 

(お尻の中がもっとウズウズした。

気持ちがいい!

ぞくぞくする!)

 

そして、チャンミンは心の底で懇願する。

 

(もっと擦って欲しい!

指を動かして欲しい!!)

 

「俺の予想だと、ぬるぬるはバターの実の汁だ」

 

指を引き抜く時もチャンミンは雄叫びをあげてしまい、ユノに尻を叩かれてしまう。

 

ユノは人差し指にまとわりついた粘液をしゃぶった。

 

「...やっぱり、バターの実みたいな味がする」

 

「食べてないじゃん」

 

「匂いから連想される味だよ。

...うむ...美味いな、これ?」

 

「でしょ?

ユノも食べてみなよ」

 

「嫌だ。

尻の穴から汁が出るなんて...御免だ」

 

ユノは両腕で自身を抱きしめ、身を震わせた。

 

排泄器官である穴の中をいじられると、強烈な快感を得られることを、チャンミンはユノに告白できずにいた。

 

ユノはチャンミンの異常事態に集中していた。

 

バターの実の食べ過ぎで、その果汁が尻から漏れ出てしまったと結論づけられ、安心したユノは、二の次にしていた自身の身体の変化を認識するようになった。

 

チャンミンから漂う香りに酔って、頭から下腹に向けて痺れを感じていたこと。

 

そして...。

 

今宵は文字が読める程の月光が注いでおり、2人の足元の影も濃い。

 

チャンミンの目はユノのある1点に釘付けになっていた。

 

「ユノ...大変だ!」

 

「何が?」

 

「ユノのそこ...」

 

「そこ?」

 

「ユノのおちんちんが腫れてる!」

 

「なんだって!?」

 

チャンミンが指さす先...自身のへその下あたりを見下ろした。

 

「!!!!」

 

両太ももの付け根にくったり下がっていたものが、今や斜め上を向いていた。

 

大きさも3倍とまでは言わないが、明らかに質量を増していた。

 

「ホントだ!」

 

慌てたユノは、膨張した箇所に触れてみる。

 

「はうっ...!」

 

今度は地から天へと逆向きに痺れが駆け抜けた。

 

(なんだ...この感じ)

 

「ユノ...痛いの?

痛いよね?

こんなに腫れちゃってる」

 

張りつめたそれが痛々しく思えて、チャンミンは触れて確かめることができない。

 

「くそっ...じんじんする」

 

「虫に刺されたの?

それとも、僕のお尻の汁が付いたからかな?」

 

「分からない」

 

皮が張り裂けそうに腫れあがったそれは、身動きするとバネのように揺れ、重力に逆らって45度の角度を保っている。

 

「尻から汁が出て、前が腫れあがり...こんなこと村の誰にも相談できない。

朝になる前になんとかおさめないと!」

 

「うん!」

 

二人は顔を見合わせ頷き合った。

 

 

(つづく)

 

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