(14)ハグを邪魔されてー思い出し笑いー

 

 

(チャンミン...)

(ミミさん...)

 

カーテンの隙間から差し込む外灯の弱い光に、二人の男女のシルエットが浮かぶ。

 

胸を反らした女の腰を支えるのは男の手で、女は男の首に片手をからませて、自身に引き寄せる。

 

横たえた女の上に、男はのしかかる...。

 

「お母さーん!」

 

「おじちゃんがいないよ!」

 

 

 

「!!!!」

「!!!!」

 

 

「トイレじゃないの?」

「トイレにもいないんだ!」

 

「どうしよう...

お義父さんたちはもう、公民館へ行っちゃったのよ」

 

「おじちゃーん!」

「おじちゃーん!

お祭りだよー!」

 

 

「!」

「!」

 

 

階下から聞こえるのは、甥っ子ケンタとソウタ、兄嫁ヒトミの声。

 

スマホを確認すると...3時半!

 

はじかれるように二人は離れた。

 

「大変!」

「祭り!」

 

ここに来た本来の目的を、すっかり見失っていた二人だった。

 

御旅(おたび)行列の出発は午前5時。

 

公民館では衣装の着付けが、既に始まっているはずだ。

 

子供部屋で寝ているはずのチャンミンの布団が空っぽで、家の者が捜していた。

 

「大変!」

 

電気のスイッチを入れると、あまりのまぶしさに目がくらむ。

 

「!!」

「!!」

 

それから全裸なのに気付いて、しゃがみこんだ。

 

露わになった室内のすべてが生々しい光景だ。

 

脱ぎ散らかされたパジャマ、Tシャツ、部屋の隅に放り投げられたミミの下着。

 

床にひきずり下ろされた掛布団。

 

封の開いた蛍光グリーンの小袋がいくつかと、使用済みのくたっとしたものも。

 

(ううっ...エロい光景です)

 

「ミミ―!」

 

母セイコが階段下からミミを呼んでいる。

 

「何―?」

 

ふすまから顔だけを出して、ミミは応じる。

 

「チャンミン君、いないんだけどー?」

 

「えー?

こっちにはいないよー!」

 

「!?」

 

 

(ミミさん!

どうしてそこで嘘つくんですか!

事態が面倒になっちゃうって分からないんですか!)

 

ぶすっと膨れるチャンミン。

 

「早く、服を着て!」

 

「無理です!」

 

チャンミンは、ブンブンと首を振っている。

 

「どうして!?」

 

ミミはチャンミンが指さすところを見ると、

 

「!!」

 

「(元気な状態じゃ)外せません!」

 

(やだ!

どうしてこんな状況なのに、元気いっぱいなのよ)

 

「ほら、端をくるくるってして...」

 

「いででっ!」

 

「ごめんね、あと少し...取れた!」

 

「最後までヤりましょうよ。

途中でお終いは、生き地獄です。

身体に悪いです。

僕に5分下さい!」

 

「馬鹿!

出来るわけないでしょう!

早く!

早く、服を着て!」

 

「ちぇっ、ちぇっ、ちぇっ!」

 

仏頂面のチャンミンは、脱ぎ散らかしたTシャツを拾うと、渋々袖を通す。

 

頬を膨らませた顔が、ドングリを頬袋いっぱいに詰め込んだリスのようで、可愛らしいと思うミミ。

 

(いつものチャンミンに戻った)

 

「続きは『今夜』に、ね?」

 

「おー!」

 

チャンミンはまたたく間に機嫌を直す。

 

「僕はミミさんの部屋にいないってことになってるんでしょ?

『チャンミン君は私の部屋にいまーす』って、認めればよかったのに...」

 

「そんなこと言えるわけないじゃないの!

何やってたか、バレバレじゃないの!」

 

「『何』をやってたんでしょうねぇ、僕らは?

ぐふふふ」

 

「チャンミンの馬鹿!」

 

真っ赤になったミミは、パジャマのボタンを一番上まできっちり留める。

 

「私が皆を引き付けておくから、見つからないように、ね?

さっさと下に降りて来てね」

 

「はいはい、分かりました。

...あれ?

僕のパンツはどこかな...?

『ミミさんが脱がした』僕のパンツは、どこかな?」

 

「ここ!」

 

ミミは、床に敷いた掛布団の下から、チャンミンのボクサーパンツを見つけると、彼に投げて寄こし、

 

「チャンミン、まだ見つからないの~?」

 

と大声で階下に声をかけながら、部屋を出て行ってしまった。

 

後に残されたチャンミンは、ふうっと大きくため息をついた

 

(2回戦、出来なかった。

1回しか出来なかった。

ペース配分がうまく出来なかった。

イクのが早過ぎた…と思う。

ちゃんとミミさんを満足させられたかな。

自信がない。

ミミさんを、もっと気持ちよくさせたい。

もっと研究しないと!

(注:チャンミンのメイクラブ参考書は、AVが全てである)

 

ぐふふふ。

 

ミミさんの裸。

 

ぐふふふ。

 

暗くてよく見えなかったから、次は明るいところでヤろうっと。

 

はぁ...それにしても、気持ちよかったなぁ...。

自分でやるのとは、次元の違う気持ちよさだったなぁ...。

ヤバイですねぇ、アレは。

 

大好きな人とヤるのって、最高ですね。

愛する人と一体になるって、幸せですねぇ。

ミミさん...好きですー)

 

胸に抱きしめた掛布団に顔を埋めて、ニヤニヤ笑いを押し殺す。

 

(おっと!

僕のチャンミンが、また元気になってきました。

ポジションをこう...直して...と、よし!)

 

チャンミンは階段辺りが無人であることを確認した後、きしむ階段にヒヤヒヤしながら階下へ降りて行った。

 

階段口で誰かと出くわすわけにはいかない。

 

無事に一階に下りると、近づく人の気配を察して慌てて手近な広間に隠れた。

 

(危なかった…)

 

広間を抜けて縁側の窓から裸足のまま外へ出ると、玄関に回る。

 

そして、さも外から帰ってきた風を装って、カラカラと玄関の引き戸を開けると、

 

「おじちゃん、いたー!」

 

「!」

 

まさに出かけようとしていたケンタたちと鉢合わせになった。

 

「ミミちゃーん、おじちゃんいたよー」

 

「チャンミンったらもう、どこに行ってたの?」

 

ケンタたちに呼ばれて、ミミは困りきった表情を作った。

 

「お散歩に行ってたんです」

 

「散歩!?」

 

(もっと上手な登場の仕方があるでしょうに)

 

ラップをかけた天ぷらの大皿を持ったヒトミも、やってきた。

 

「公民館にこれを持っていくから、

チャンミン君、行くわよ、車に乗って」

 

「はい!」

 

「おじちゃん、裸足」

 

「!」

 

「お兄さんはね、足の裏を鍛えているの。

だから裸足なのよ」

 

ミミは、苦し紛れにフォローする。

 

「ふ~ん」

 

「あとから、私たちも行くからね。

頑張ってね」

 

「はい。

頑張ります。

写真をいっぱい撮ってくださいね」

 

「うん」

 

時間がないため、チャンミンはTシャツとハーフパンツという寝間着姿のままで出かけることとなった。

 

はねた後ろ髪や、ハーフパンツから突き出した細い脚といった、大きく育ち過ぎた子供感いっぱいのチャンミンからは、先ほどまでの艶っぽい雰囲気は一切感じられない。

 

(あんな彼と、私たちは裸で抱き合ってたのね)

 

両手で口を覆って、心の中で「きゃー」っと叫び声をあげる。

 

(そうよ!

私たちったら、とうとう「いたしちゃった」のよ!

こんなに緊張したエッチはなかったかも。

チャンミンったら、必死で可愛いんだもの。

でもなぁ...あそこまで「獣」になるとは...ちょっと怖かったな」

 

などなど思いながら、チャンミンの後ろ姿を見送っていると、

 

(やだ...。

チャンミンったら、Tシャツが前後ろ反対...)

 

あちゃーと額に手を当て、深いため息をついたが...、

 

(まいっか、すぐに着替えるんだし...

 

しまった!!

 

着物姿になる...ってことは...!

夢中になってて、着がえのことなんて頭になかった!

どうしよう!)

 

ミミはわっとその場でしゃがみ込んでしまった。

 

 


 

 

外は夜明け前で暗く、集落の外れに建つ公民館から煌々と窓から灯りがこぼれていた。

 

チャンミンが到着した時には、ほぼ全員の着替えは終了し、長い一日に備えて早い朝食をとっていた。

 

神官装束姿の者、龍と鳳凰を染めぬいた着物の闘鶏楽、警護の裃姿。

 

ひょっとこ役はあぐらをかき、鬼役からコップ酒を飲まされている。

(注:ひょっとこ役は、泥酔した状態で御旅行列するため、出発前に飲酒をする習わしなのです)

 

巫女装束の女の子たちは、赤い口紅が落ちないよう、お菓子を小さな口でかじっている。

 

「おせぇぞ!」

 

深緑の股引きと藍色腹掛けに着替えた獅子役のテツは、ぬっと現れたチャンミンを怒鳴りつける。

 

「とっとと着がえろ!」

 

「すみません!」

 

「乳繰り合ってったんじゃねえんだろうな?」

 

「はあ、そんなところです...」

 

「馬鹿たれ!」

 

頭をかきかき照れるチャンミンの頭を、テツははたく。

 

「正直に認める奴があるかいってんだ!

祭り前日に何やってんだ、全く」

 

チャンミンを待ち構えていた二人の女性たちの助けを借りて、旗持ちチャンミンの着付けが始まった。

 

「あんたが、リョウタ君のピンチヒッターなのね」

 

「そうなんです。

よろしくお願いします」

 

「お兄さん、背が高いね」

 

「はい、そうなんです」

 

「何センチあるの?

この肌襦袢を着てね」

 

「はい、 えーっと、186センチあります」

 

チャンミンは着ていたTシャツを脱いだ。

 

「バレー選手か何かなの?」

 

「いえ、違います」

 

小袖を羽織らせようとした彼女の視線が、チャンミンの胸から腹へと移動したのち固定した。

 

「?」

 

(僕のギャランドゥはそんなに濃いですか?)

 

自分の身体に目をやると...。

 

「!!」

 

チャンミンの胸には、赤い花びらがいくつも散っている。

 

(ミミミミミミさん!

いつの間に!)

 

焦ったチャンミンは、両腕をまわして隠そうとしたが、背後にいたおば様に腕をぴしゃりと叩かれた。

 

「手が邪魔だよ。

細い腰だねぇ。

このタオルを押さえてて」

 

「は、はい」

 

着付けのおば様たちが、何でもなかったかのように話を続けるから、余計に恥ずかしい。

 

(若いっていいわねぇ。

新婚の頃のうちの旦那も、それはもう激しかったわ。※おばさまの心の声)

 

チャンミンの顔も首も耳も真っ赤だ。

 

(ミミさんの馬鹿馬鹿馬鹿!

こんなに大量のキスマーク!

全然気づきませんでしたよ!

愛の証を刻みたいのは分かりますけど、

僕のことが大好きなのは分かりますけど、

僕があまりに美味しそうだったのは分かりますけど、

どうりで、あちこち吸われてるなぁ、って思いましたよ。

ミミさんったら...ぐふふふ、情熱的な人だったんですね)

 

チャンミンの腰回りは、バスタオルの上からさらしで固定された。

 

「袴を履いて」

 

「はい」

 

(次は、僕がいっぱい付けてあげますからねー。

やっぱり首筋でしょ、

胸でしょ、

お腹でしょ、

お尻でしょ...

それから...やっぱりきわどいところにも...ぐふふふ。

 

今夜、いっぱい付けてあげますからねー。

 

おっとっと、気を付けないと、また僕のチャンミンが目覚めてしまう...)

 

ピンクな妄想で頭がいっぱいのチャンミンをよそに、おばさまの熟練の腕により着付けは着々と進んでいったのであった。

 

 

 

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(13)ハグを邪魔されて~無我夢中~

 

 

「そんなに大きいですか?」

 

ミミが頷く。

 

「僕のが立派過ぎるってことですか?」

 

ミミが頷く。

 

「大き過ぎて苦しいですか?」

 

ミミが頷く。

 

(私の中が、チャンミンのでぎゅうぎゅうにいっぱいなの)

 

「痛かったですか?」

 

ミミは首を振る。

 

「そうですか...大きいですか...」

 

(感激です)

 

「こんなに大きい人、初めてですか?」

 

(嬉しくて何度も聞いちゃう)

 

「しつこい!」

 

「止めますかか?」

 

(なーんて言って、僕は止められませんですけどね)

 

「馬鹿っ!」

 

「ぐふふふ」

 

(勇気100倍、ヤル気1000倍!精力10,000倍!)

 

 

「チャンミン、ゆっくり...お願い」

 

チャンミンは頷く。

 

「ミミさん...大好きです」

 

(いざ!)

 

 

ゆっくりとミミの中へ腰を埋めた。

 

(気持ちいいーーーー!)

 

強烈な快感に、チャンミンの背中が震えた。

 

(やりました!

やりましたよ!)

 

チャンミンの脳裏に、巨大なくす玉が華々しく割られ、紙吹雪と共に『祝・チェリー卒業』の垂れ幕が垂れ下がるイメージが浮かんだ。

 

 

(ミミさん!

やっと、やっと!

僕らは一つになれました!)

 

「うっうっうっ...」

 

(チャンミン...泣いてるの?)

 

「嬉しいです…。

ミミさん、好きです」

 

ミミは、自分の真上に迫ったチャンミンの頬を撫ぜた。

 

「ミミさん...大好きです」

 

(可愛い...チャンミンが可愛い)

 

「私も、チャンミンが好き」

 

「僕の夢が叶いました」

 

「大げさねぇ」

 

ミミは、チャンミンの頭をくしゃくしゃにした。

 

二人はキスをしながら、しばらく繋がった状態を楽しむ。

 

「うーん...」

 

(ミミさんの中...あったかいです)

 

チャンミンは目をこすり、「よし」と小さく頷くと、ミミの両脇についた両手に力を込めた。

 

「ミミさん...」

 

「うん」

 

「動かしますね」

 

(シム・チャンミン、行きます!)

 

「ゆっくり、ね」

 

(合点承知の助です!

僕の『ピストン運動』で、ミミさんを昇天させますよ!

暗くて「繋がったところ」が見えないのが残念です)

 

 


 

ぎし。

 

「!」

「!」

 

ぎしぎし。

 

チャンミンが動くたび、ベッドのスプリングがきしむ。

 

ぎしぎしぎし。

 

(音が気になって...集中できない!)

(お父さんたちに、聞かれちゃう!)

 

「場所を移動しましょうか」

「そ、そうだね」

 

 

チャンミンはミミの中から引き抜くと、ミミの手を引いてベッドから床へ降りかけたが、

 

(これじゃあ、ミミさんの背中が痛いですよね)

 

掛布団を床に広げた上に、二人で寝転がった。

 

「ミミさん、好きです」

 

(では、『挿入』のし直しです)

 

 

<以下、ほぼ音声のみ>

 

「んっ」

 

(やべーーー!

気持ちいいーーー!)

 

あまりの快感に、余裕がなくなったチャンミン。

 

(今、僕は!

ミミさんと〇ック〇してるんだ!

ミミさんと〇〇クス!

ミミさんとセッ〇〇!

ミミさんと〇ックス!

ミミさんとセ〇クス!

ミミさんとセッ〇ス!

ミミさんとセック〇!!

僕は今、ミミさんとS〇Xしてるんだーーー!)

 

注:しつこくて大変申し訳ありません。

チャンミンは感動と快感に溺れるあまり、我を忘れています。

 

 

「はあはあ」

 

(チャ、チャンミン!

は、激しすぎ!)

 

「はあはあ」

 

「待って...!」

 

(『可愛いチャンミン』が獣になっちゃって、

ちょっと...怖い...かも...)

 

チャンミンは汗だくだ。

 

「な、何ですか?

はあはあ」

 

(ちょっと深突き過ぎかな。

激しければいいってものじゃないんだけどな...。

そんなこと、今のチャンミンには言えない...)

 

「あ、あのね...」

 

「はあはあ、ミミさん...。

はあはあ、気持ちいいですか?」

 

(ちょっとは気持ちいけど、

そんなに揺さぶられたら、壊れそう)

 

「もうちょっと...ゆっくり」

 

「ごめんなさい!

はあはあ。

痛かったですか?」

 

「落ち着いて」

 

(しまった!

気持ちよ過ぎて、がむしゃらに動いちゃいました。

ミミさんを壊すところでした)

 

チャンミンは腰のスライドを緩めたが、それはそれで気持ちよくて、結局は無我夢中になってしまうのだった。

 

(気持ちいいです!

ぬるぬるしてます!

気持ちよ過ぎです!!

音がえっちです!

ミミさん大好きです!)

 

(だから、チャンミン!

そんなにグイグイ突いちゃダメだって!)

 

ミミは声を出さないよう、丸めたパジャマで口を押えていた。

 

そんな姿も、チャンミンを煽る。

 

(ミミさんったら、喘ぎ声を我慢してるんですね。

可愛いです)

 

「気持ちいいですか?」

 

ミミは、うんうんと頷く。

 

(感じてるふりして、ごめんね。

チャンミンの『野獣』っぷりに、ちょっと引いてるかも...。

初めてだから仕方ないよね。

一生懸命なんだもの)

 

「よかった...です」

 

(ミミさん喘ぎ声が聴きたいです)

 

チャンミンは、ミミから抜けるぎりぎりまで腰を引くと、力いっぱい押し込む。

 

「ひっ」とミミが息をのむ姿が、チャンミンの『獣』を刺激する。

 

(おー!

ミミさんは、こういうのが好きなんですね。

了解です)

 

(ダメダメ!

激しすぎるってば!)

 

 

注)チャンミンの勘違いを温かい目で見守っていただきたい。

ミミを愛しているが故、彼なりに必死なのである。

 

 

(ちょっと...痛い...かも...!)

 

ミミはチャンミンの腰に手をかけ、押しとどめようとするが、野獣と化したチャンミンのピストン運動を制止できるはずもない。

 

 

(ミミさん、好きです)

 

(チャンミンが...怖い!)

 

「好き...で、す」

 

(ミミさん、可愛いです!)

 

「気持ちいいですか?」

 

ミミは頷く。

 

(気持ちいいかどうかは、さておき、

一生懸命なチャンミンは、確かに可愛い!

甘えん坊の可愛いあの子が、「男」に豹変してるところにやられちゃう...かも)

チャンミンったら、セクシー!)

 

「私も...好きよ」

 

 

(おー!

そんな可愛いこと言わないでください。

興奮しちゃいます)

 

チャンミンは全身汗だくで、額から首から汗がポタポタとミミの上に落ちる。

 

(やだ...。

汗かき過ぎじゃない!?)

 

(ん?

ん?

んー!?

ヤバイです。

ダムが決壊しそう...かも…。

3億匹のチャンミンが噴出しそう...です...!)

 

「ミ、ミミさん!」

 

「?」

 

(わー!

僕のを締め付けないでください!

駄目です!

そんなに刺激しないで!

ヤバいです!

あうっ!

ヤバいです!

大変です!

ぼ、僕のが...噴出しそうです...!)

 

 

「イキ...そうです...」

 

 

「えっ!?

もう!?」

 

 

「!!!」

 

(しまったー!

男の人に言っちゃいけない一言だった!!

3分もたっていないんじゃない!?

早漏でも、初めてだから仕方ないよね。

あんなに激しく動いてたんだもの)

 

 

「ごめ...んな...さい。

我慢できま...せん...」

 

(だってミミさん、気持ちいいんです。

ミミさんが好きすぎて、もうイキそうなんです。

早くてごめんなさい!

昨日のうちに、一発出しておけばよかったです)

 

 

「ミミさん!」

 

チャンミンは顔をゆがめてミミに囁く。

 

「1回...出して、いいですか?

2回戦で...頑張りますから...」

 

 

「いいよ。

出していいよ」

 

(仕方ないよね。

初めてだから、コントロールきかないんだよね)

 

(ミミさん...好きです)

 

チャンミンのピストン運動が激しくなる。

 

 

「好きっ

 

好きっ

 

好きぃっ...はうっっ!!!!」

 

 

「はあ~~~~」

 

チャンミンは、グタッと仰向けのミミの上に崩れ落ちた。

 

「はあはあはあはあはあはあ...」

 

ミミの肩に頬をつけ、荒々しく呼吸するチャンミンの頭を、ミミは抱きしめる。

 

どくどくという首筋の血管も、燃えるように火照った肌も、汗の匂いも、ミミをくらくらさせた。

 

(この子ったら、

幼い言動と、甘えん坊な性格で、

れっきとした大人の男だってことを、ついつい忘れちゃうんだけど。

今夜は、ちゃんと『男』を感じたよ。

いろいろと残念なところはあったけど、

あんなに何度も「好き」って言うんだもの。

感動しちゃうじゃない)

 

「早くて...ごめんなさい。

ミミさん...はあはあ。

うまく出来なくて...はあはあ。

...ごめんなさい」

 

 

「ううん、いいのよ」

 

ミミは汗に濡れたチャンミンの前髪をかき上げてやった。

 

「すごく、よかったわよ」

 

「ホントですか!?」

 

チャンミンはパッと、ミミの肩から顔を上げた。

 

チャンミンの目がキラキラ輝いているのは、暗闇の中でもミミにはわかった。

 

ミミは、チャンミンの頭をギュッと抱きしめる。

 

(可愛い、チャンミンが可愛い)

 

息が整うと、チャンミンはミミの上からむくりと起き上がった。

 

チャンミンは、ミミの中からそろりと引き抜いて、外したものを目線にかかげる。

 

(よく見えませんね)

 

外灯がとどく窓まで移動して、まじまじとそれを見る。

 

「チャンミン!!」

 

(この子ったら、何やってるのよ!!)

 

「意外にちょっとしか、出ないものなんですね...」

 

「!!」

 

(ちょっとどころじゃないわよ!

なんて量なのよ!)

 

「2日ぶりだったから、少ないですね」

 

(はあ!?

ふ、2日ぶりで「その量」なの!?

(生産能力凄まじい...))

 

 

チャンミンはふふんと笑うと、ミミにタックルして押し倒した。

 

「チャンミン!?」

 

「ミミさん!

お待たせしました」

 

 

「へ?」

 

 

チャンミンはミミの額にキスした。

 

「やだなぁ、2回戦ですよ」

 

「もう!?」

 

(嘘でしょ!?

15分も経ってないわよ!?)

 

 

「はい!

準備OKです!」

 

「待って!」

 

「待てません」

 

「私を少しだけ、休ませて」

 

「えー」

 

チャンミンは頬を膨らませる。

 

「ちょっとだけ、ね?」

 

(チャンミンが激しすぎて、あそこがちょっとひりひりする...とは言いにくい)

 

「仕方ありませんねぇ。

ぎゅー」

 

「痛い痛い!」

 

「ミミさん、大好きです」

 

「私もチャンミンが、大好きよ」

 

 


 

 

「...そろそろ...いいですか?」

「まーだ」

 

・・・

 

「まだ、駄目ですか?」

「まだ」

 

・・・

 

「もういいでしょ?」

「うーん...(仕方ないなぁ)いいよ」

 

 

若いって...素晴らしい

 

 

[maxbutton id=”27″ ]

(12)ハグを邪魔されてーバンビは嬉ちいー

 

 

<以下、音声のみでお届けします>

 

「......」

 

(ミミさん!

 

どうして黙ってるんですか!?

 

...ま、まさか!

 

僕のがあまりにも小さくてショックを受けてるとか...!

 

『チャンミンったら、背は大きいのに、肝心なところは小さいのね』って。

 

そうですよね、ミミさんはいくつも目にしてきたんだから。

 

人並みだと思ってたんだけどな...。

 

自信なくしそうです。

 

僕のをそんなに見つめないでください。

 

恥ずかしいです)

 

「......」

 

(ええい!押し倒しちゃえ!)

 

「きゃっ」

 

(ミミさん...すべすべです。

お尻も柔らかいです...)

 

「綺麗です」

 

(きゃー!

ドジっこチャンミンが『男の眼』をしてる!

ドキドキする!)

 

 

(ここは気持ちいいですか?)

 

 

「はぁぁ」

 

 

(おー!

気持ちいいんですね。

じゃあ、この辺は?

サイズで満足させられないのなら、テクニックで!

セクシム発動です)

 

「ふぅん」

 

(ごめんね、チャンミン。

感じてるふり、しちゃった。

触り方がぎこちなくて...でも一生懸命で。

そんなチャンミンが愛おしいんだけどね。

 

あれぇ?

チャンミンは、乳首が弱いのかな?

これはどうかな?)

 

 

「あん」

(※チャンミン)

 

(変な声が出ちゃったじゃないですか!

それも女の子みたいな声が出ちゃったじゃないですか!)

 

(チャンミン、可愛い!)

 

(ひゃっ!

乳首ばっかり攻めないでください。

どうやら僕は、乳首が弱いみたいです!)

 

(あらら。

触られているうち、気持ちよくなってきたかも。

ゾクッとしてきたかも。

私の反応を見ながら、「学習」してるみたい。

チャンミンが可愛いよお)

 

 

(ミミさん...大好きです...)

 

 

(すごい!

腹筋がすごいんですけど!

ジムにでも通ってるのかしら?

こんなにカッコいい子が、『チェリー』だったとは、驚きだわ!

今までの彼女とは、どうしてたのかしら?)

 

 

「ひゃっ」

(※チャンミン)

 

 

(ミミさん!

おへそを触らないでください!)

 

 

「くすぐったいです」

 

 

(あらら。

おへそに毛が生えてるのね。

可愛い顔してるのに、意外だわ。

お風呂で倒れた時は、ちゃんと見ていなかったから。

チャンミンったら、バンビみたいな顔して...ギャランドゥなんだ...。

 

チャンミンだから『チャランドゥ』!

プッ。

可愛いんだから!

 

この毛の道を下に辿っていくと...

あらら、けっこう毛深いんだ)

 

(ミミさんがエロいです。

ぞくぞくします...。

もうちょっと、下です。

もうちょっと下をキスしてくれたら、僕は嬉しいです)

 

「ひっ」

(※チャンミン)

 

(また変な声出しちゃいましたよ。

ん?

焦らしてるんですか?

もうちょっと、横です。

そうそう...あれ?

違います!

もうちょっと上です。

やっぱり焦らしてますね。

ミミさんったら、僕の反応を楽しんでますね)

 

(いちいち反応しちゃって、可愛いんだから!

ここはどう?)

 

「ふぅん」

(※チャンミン)

 

(また変な声が出ちゃいました。

声を抑えられません!)

 

 

(チャンミンたら、もしかして感じやすいのかな?

可愛い!

可愛いんだから!)

 

「はぁぁ」

 

 

(ちょっと待ってくださいよ。

どうして僕だけ「裸んぼ」なんですか!?

ええい!

ミミさんのパンツを脱がしちゃえ)

 

「きゃっ」

 

(恥ずかしよー。

ふん!

お腹を引っ込めよう)

 

(おー!

ミミさん...感動します...)

 

「...濡れてますね」

 

「!」

 

(馬鹿馬鹿馬鹿!

いちいち言葉にしないでよ!)

 

(感動です。

ちゃんと感じてくれてたんですね。

では、

ミミさんの「秘部」を...!

おー!

ヌルヌルしてます。

女の人の「あそこ」を触るのは初めてです!

ぐふふふ。

えっちです)

 

(...んー。

そこじゃないの。

違う、そこじゃないの!

そこはお尻!)

 

 

(複雑な造りをしてますね...。

AVではモザイクのせいで、よく分からないからな。

(注:チャンミンのメイクラブの教科書はAVが全てである)

無修正のを先輩から借りればよかった!

ミミさん!

僕の指を「正しい場所」に導いてください。

お!

ここですね、わかりました。

おー!

僕の指を締め付けてきました!

ミミさん、エロいです。

ここですか?)

 

 

「気持ちいい、ですか?」

 

「あん」

 

 

(ごめん、チャンミン。

また感じてるふりしちゃった。

そんなに乱暴にしないで!

そうそう、もっと優しくね。

ん?

...ちょっと、痛いかも...)

 

 

「痛っ」

 

「ごめん!」

 

(しまった!

激しすぎました)

 

(チャンミンったら一生懸命なんだもの。

いろいろと残念だけど...。

初めてだから仕方ないよね)

 

 

(出し入れするだけじゃダメなんですね。

おかしいなぁ。

AVでは、かなり激しくしてたのになぁ。

(注:何度も言うが、チャンミンのメイクラブ指南書はAVが全てである)

それじゃあ、これは?)

 

 

「あぁん」

 

(チャンミン、いいよ、そんな感じ)

 

(おー!

指をちょっと曲げるといいんですね。

こんな風に、かき回すようにして...。

おー!

ミミさん、声がえっちです。

興奮してきました)

 

 

「はぁん」

(※チャンミン)

 

(ミミミミミさん!

変な声が出ちゃったじゃないですか!

僕のをそんなに触らないでください!

暴発しちゃいますから!!)

 

 

(やだ...。

ますます大きくなってきた。

...入るかしら...?)

 

 

「大きい...」

 

 

「!!!!」

 

 

(ちょっと聞きました?

僕のが「大きい」ですって!

俄然、ヤル気が満ちてきましたよ!)

 

(チャンミン!

手が留守になってる!

動かしてったら!)

 

(これくらい濡れてきたら、いい感じですかね?

 

ミミさんの中に挿れたいんです!

 

僕は早く挿れたくて仕方ないんですよ。

 

挿れたいです!

 

挿れて動かしたいんです!)

 

 

(チャンミン...鼻息が荒い。

興奮してるのね)

 

 

(待て待て。

ガツガツしちゃダメです。

落ち着け―、シム・チャンミン!

 

さて、

そろそろアレを「装着」をせねば...。

 

しまった!

箱から出していなかった!

えっと、どこに置いたかな...)

 

 

「ズボンのポケットの中!」

 

(そうでした!)

 

ごそごそ。

 

(おー!

ありました!

ん?

ん?)

 

ごそごそ。

 

(フィルムが剥がせません。

暗くて見えないです)

 

ごそごそ。

 

「電気つけていいですか?」

 

「駄目よ!

私に貸して」

 

(どうして準備しておかないのよ。

肝心なところで抜けてるんだから。

そんなチャンミンが大好きなんだけどね)

 

 

(いざ、「装着」!

...と言いつつ、困ったな。

どっちが表なんだ?

暗くて手元が見えないです。

手が震えます)

 

ごそごそ。

 

 

「よいしょっと。

いでっ!

いてててて!

食い込んで...。

こんな小さいものに、果たして入るんですか?

もう一個...やり直し。

いででっ!

あーもー、もう一個で再チャレンジだ!)

 

「ミミさん!(助けてください!)」

 

(いよいよ私の出番ね、任せて!

よいしょ。

やだ...このサイズじゃ入らないのかな...)

 

(き、きついです。

「生」でヤリたいところですが、ミミさんの為に「装着」しないと...!

よしっ!

いざ「挿入」しますよ!

僕らのめくるめく愛の営みが、これから始まりますよ)

 

(久しぶりだから、入るかな...?)

 

「挿れますね?」

 

「う、うん」

 

 


 

「!!」

「!!」

 

床を踏みしめる軋み音に、チャンミンとミミは一時停止する。

 

ふわぁぁとあくびの声。

 

「お父さん!」

 

「しー!」

「トイレが近いのよ」

 

ミミの部屋の前を通り過ぎてゆく足音に続いて、ブッとおならの音に、二人は吹き出すのをこらえる。

 

(マズイ...いい雰囲気だったのが...)

 

チャンミンはミミの両膝を肩に担いだ状態で、固まってしまった。

 

「......」

「......」

 

 

(わー!

こらっ、こらっ!

僕のモンスターの戦力が消失しかけてます!)

 

(大変!

この子、意外にナイーブだから、ここで自信喪失されたらいけない)

 

「一回、(ゴムを)外そうか?」

 

「...はい...(しゅん)」

 

 


 

 

チャンミンとミミは、互いに腕を絡め合うと、ねっとりとしたキスを始めた。

 

「どう?」

 

「まだ...みたいです」

 

チャンミンはミミの胸に手を這わせ、ミミはチャンミンの股間に手を伸ばす。

 

(お!

いい感じです!

...元気が出てきました!)

 

 

(そろそろ...かな?

やだ...!

さっきより、大きいんですけど...)

 

 


 

そんなこんなで、仕切り直しがスタート。

 

チャンミンとミミは熱い視線を交わす。

 

「挿れますね」

 

「はい!」

 

(きゃー、緊張する!)

 

「やっと、この時が来ましたね」

 

「そうね」

 

(いざ『挿入』!)

 

チャンミンは、片手を添えてあてがうと、ゆっくりと...。

 

「んん...」

 

 

(ヤベー!!!

 

スゲー気持ちがいいんですけど!!!)

 

 

(え!

えっ!

ちょっ、ちょっと待って

チャンミン、ストップ!)

 

チャンミンが奥まで突入する前に...

 

「え!?

痛いですか?」

 

ミミの腰がびくりとしたのと、ミミの手によってチャンミンの腰を押し戻されたことに、チャンミンは不安になる。

 

「違うの...」

 

(また何か間違えた...のかな?)

 

「痛い?」

 

ミミは首を振ると、チャンミンの耳元でささやいた。

 

「チャンミンの...大き過ぎて...苦しい...の」

 

「!!!!」

 

 

[maxbutton id=”7″ ]     [maxbutton id=”2″ ]

(11)ハグを邪魔されてー男になるんだ!ー

 

 

「......」

 

「え...っと」

 

仰向けになったチャンミンの上に、馬乗りになったミミだった。

 

互いの暴露タイムを経て、二人の間に妙な緊張感が漂っていた。

 

スタートを切るための小さな合図を待っていた。

 

(男になるぞ、シム・チャンミン!)

 

よし、と小さく頷くとチャンミンは身体を起こすと、着ていたTシャツを脱いだ。

 

ミミの目の前で露わになったチャンミンの半裸姿に、ミミの心拍数が上がる。

 

(あらら)

 

ほっそりとしているが、うっすらと適度な筋肉がついていて無駄がなくて、ミミは見惚れてしまう。

 

 

「ぼーっとしていないで。

ミミさんも、パジャマを脱いでください」

 

(私も脱ぐの!?)

 

「う、うん」

 

あたふたとミミも、パジャマのボタンを外し始める。

 

(ちょっと待ってよ!

いきなり服を脱いじゃうの!?

いいムードで、少しずつ脱がしていくものじゃないの!?

二人とも脱いじゃうの!?)

 

チャンミンに急かされるままミミは、パジャマの上下を脱いだ。

 

「!!!」

 

ブラジャーだけになったミミを見て、チャンミンはギョッとして、顔をそむけてしまった。

 

(ミミミミミミさん!

眩しいです、眩しすぎます!)

 

「電気を消してください。

恥ずかしいです」

 

(いつものチャンミンだったら、

「明るい方が興奮します。ぐふふ」って言いそうなのに、

いざその時になると、照れ屋になってしまうチャンミンが、可愛い!)

 

ミミの下着姿に動揺して顔をそむけていたチャンミンだったが、そうっとミミを見る。

 

「何ですか、それは!?」

 

「え?」

 

指摘されて、ミミは胸元に目をやる。

 

「変...だった?」

 

(胸が小さいってこと?)

 

 

「“あの”可愛いブラジャーじゃないですね。

どうして、あれじゃないんですか!?」

 

一度身につけたものの、照れくさかったのと、スタイルに自信をなくしたミミは、いつもの下着にチェンジしていたのだった。

 

「あれはちょっと...恥ずかしくて...」

 

 

「別にいいですけど。

どうせ、すぐに脱がしちゃうんですからね」

 

ふふんとチャンミンは鼻だけで笑ったが、その実内心はピンクな嵐の中でもみくちゃにされていた。

 

(余裕ぶっちゃってるけど、めちゃくちゃ緊張してるんです。

もし、あのセクシー下着をつけてたら、僕はどうにかなってましたよ。

ミミさんも照れていないで、僕をリードして下さいよ!)

 

 


 

ミミさんのうなじを引き寄せて、最初は軽いキス、次は舌をからめる深いキスをする。

 

ミミさんをお姫様だっこして、優しくベッドに横たえると彼女の上に覆いかぶさる。

 

ミミさんのパジャマのボタンを焦らすように一つ一つ外していくと、ミミさんはすごく恥ずかしがって、そんな彼女が可愛らしくて。

 

僕は、ミミさんの全身すみずみまで、ついばむようにキスをして、触れて、揉んで。

 

僕がタッチするたび、甘い吐息を漏らすミミさんは僕の首にしがみついてくる。

 

ミミさんのあそこを...あそこを、爪で傷つけたりしないよう(ちゃんと短く切ってあるよ)、僕は細心の注意を払う。

 

ミミさんをもっと気持ちよくさせて、とろとろになるまで愛撫する。

 

僕の方はもちろん、いつでも準備OK、角度と硬度は共に絶好調。

 

ミミさんの耳元で、「挿れるね」って囁くとミミさんは「うん」って頷くんだ。

 

この後は、恥ずかしいから省略。

 

スタートは正常位で、途中に5種類くらい違うのを挟んで、正常位でフィニッシュ。

 

ミミさんたら、途中で泣いちゃったから、僕はぎゅっと抱き寄せて髪を撫でるんだ。

 

 

 

・・・っていう流れのはずが!

 

僕ときたら、何かを間違えてしまったみたいだ!

 

 


 

 

「......」

「......」

 

(ど、どうしよ)

 

下着だけになったチャンミンとミミは、二人並んでベッドに腰かけていた。

 

照明を消したため、互いのシルエットがぼんやり判別できる暗さだ。

 

だとしても、恥ずかしくてたまらないミミは、脱いだパジャマを胸に抱きしめていた。

 

(裸からスタートって...余計に恥ずかしいんだけど!?)

 

(さて、と。

服は脱いだ。

で、それからどうする?)

 

 

チャンミンは、「よし!」と小さくつぶやいた。

 

(シム・チャンミン、男になろう!)

 

チャンミンは、ミミの首筋にかかった髪をかき分けると、むき出しになった首筋に唇を押し当てた。

 

チャンミンの唇の下で、ぴくりとミミが震えた。

 

首筋から顎まで唇を這わせた後、ミミの唇をこじ開けて舌をねじこんだ。

 

昼間のキスで、ディープキスの気持ちよさを覚えたチャンミン。

 

「んんー!」

 

(やだ、チャンミン!

覚えたてのくせに、キスが上手すぎ!)

 

息が苦しくなって(チャンミンはまだ、スマートな息継ぎの仕方を知らない)唇を放すと、チャンミンはミミをかき抱いて、二人一緒にベッドに倒れこんだ。

 

 

「ずっとこうしたかったです」

 

カーテンの隙間から外灯の灯りがわずかに届いて、ミミのなだらかな身体の輪郭がぼんやりと浮かんでいる。

 

(う、うう...。

ミミさん、綺麗です...。

感動します)

 

横向きに寝転がった二人は、見つめ合う。

 

「チャンミン...泣いてるの?」

 

ミミはチャンミンの頬に触れて、チャンミンの目もとに光るものを拭った。

 

(男の僕が泣いてどうするんですか?

でも、嬉しくて、あまりにも嬉しくて)

 

「僕はこの時のために生きてきたんです」

 

「大げさねぇ」

 

仰向けのミミの上に、チャンミンはのしかかると、ミミを押しつぶさないよう肘と膝で体重を支えた。

 

チャンミンの指が、ブラジャーのホックにかかる。

 

(これをスマートに外せないと、かっこ悪いんだ。

 

ん?

 

ここをこうして...お!

良かった、外れましたー)

 

ミミの膨らみを収めていたそれを、チャンミンは丁寧な手つきで外していく。

 

(おーーー!)

 

(恥ずかしいよー。

『ペチャパイだな』って思ってたらどうしよう!)

 

「......」

 

(感動します)

 

「綺麗、です」

 

性急にわしづかみすることもなく、チャンミンはそうっとミミの胸に触れた。

 

(ミミさんの...おっぱい!

柔らかいです)

 

揉んだり、揺らしたり、寄せたり、ミミの胸の柔らかさを楽しんだ後、先端に口をつけた。

 

 

(おー!

硬くなってきましたね。

ミミさん...エロいです)

 

 

ミミは恥ずかしさのあまり、両手で顔を覆っている。

 

(こんなシチュエーション初めてじゃないくせに、

まるで初めての時みたいに、ドキドキする!)

 

ミミの胸に夢中になっていたチャンミン。

 

 

(ん...ちょっと痛いかな。

もっと優しくして欲しいんだけどな。

強く吸い過ぎ...かな。

でも、こんなことチャンミンに言えないよ。

彼ったら、必死なんだもの)

 

 

「いたっ!」

 

「ごめん、痛かった?」

 

 

(ついつい、おっぱいに夢中になり過ぎました。

かっこ悪すぎます...)

 

チャンミンは慌てて唇を離すと、ミミの胸に頭を預けてふうっと息を吐いた。

 

互いの素肌が密着して温かく、身体を動かすとさらさらと肌がこすれる。

 

「ミミさんの肌、気持ちいいです...」

 

「うん、そうだね」

 

ミミの胸にのった火照ったチャンミンの頬が、熱い。

 

チャンミンの耳にはミミの早すぎる鼓動が聞こえた。

 

チャンミンは、さりげなく手を伸ばして、股間を確認する。

 

(よし!

硬度、角度共に合格!

萎えちゃったらどうしようかと思いましたよ)

 

(あ!)

 

自分の膝に当たるものにミミは気付いて、安堵した。

 

(よかった。

私の裸を見て、チャンミンはちゃんと反応してくれた。

もっとがっつくかと思ったら、

優しいタッチで、意外だな)

 

チャンミンの手つきはぎこちないが、ひとつひとつの動作がゆっくりと丁寧だった。

 

ミミも腕を伸ばして、チャンミンの背筋に沿って柔らかいタッチで、撫でおろした。

 

「あ!」

 

チャンミンの背中がビクッとする。

 

(ミミさん、思わず声が出ちゃったじゃないですか!)

 

(チャンミン、可愛い)

 

 

(次は...?

この次はどうすればいい?)

 

チャンミンは、日ごろお世話になっているAVのストーリーを思い出す。

 

(酔いつぶれた女上司にホテルに誘われた後輩が...。

違うって!

 

眼鏡をはめたセクシー女教師に保健室に誘われた、男子高校生が...。

ちょっと似てるけど、違うって!

 

父親の再婚相手が色っぽい美人で、息子と義母との禁断の関係が...。

こら!こらー!

 

「合体」に至るまでの流れと手順を思い出すんだ、シム・チャンミン!

 

しまった!

 

早く「合体」してるところを見たいあまり、出だしのところを早送りしてたんだった!

 

僕の馬鹿馬鹿!)

 

焦ったチャンミンはぴたりと動きを止めてしまう。

 

 

(私も頑張らなくっちゃ!)

 

これまで、初めての狩りの様子を見守る親鳥のような心境だったミミは、「よし」と頷くとチャンミンの腰に手を伸ばした。

 

「ひゃっ」

 

ミミの指がチャンミンの下着のゴムにひっかけられ、チャンミンはビクッとする。

 

ミミが下着を脱がそうとしていることに気付いて、チャンミンは慌ててミミの手首をつかんだ。

 

「わっ!

恥ずかしいです」

 

「脱いでくれないと、出来ないでしょ?」

 

「...それは、そうですけど...」

 

「恥ずかしがらないで。

チャンミンのなんて、とっくの前に披露してくれたじゃない」

 

「!」

 

(いつもと逆の立場は調子狂います。

ミミさんをからかっていたいつもの僕は、どこにお散歩にいっちゃったんですか!?)

 

 

「チャンミン...好きよ」

 

「!」

 

ミミは身を起こしてチャンミンを膝立ちにさせると、チャンミンの胸に口づけをしながら、ゆっくりと彼の下着を脱がせていった。

 

 

(おー!

ミミさん...

舐め方がエロいです。

 

気持ちいいです...。

 

ひゃっ!

 

吸わないでください、力が抜けます...。

 

ミミさん、凄いです。

「経験者」はさすがに違います)

 

(!)

 

ミミの視線は、チャンミンのあそこにロックオンされた。

 

薄暗い中でも、触らなくても、シルエットだけでもよくわかる。

 

(やだ...!

 

この子ったら、

 

この子ったら...。

 

身体も大きいけど、

 

なんて立派な!!)

 

 

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(10)ハグを邪魔されてーカミングアウトー

 

 

「まずはミミさん、ここに座ってください」

 

「そこに?」

 

チャンミンは、太ももをポンポンと叩いた。

 

「前向き?後ろ向き?」

 

ミミはクスクス笑って言った。

 

「今日は前向きでお願いします」

 

ミミはチャンミンの膝にまたがると、彼の両肩に手をのせた。

 

(えっち過ぎて、照れます)

 

耳も首も真っ赤になったチャンミンは、ミミの腰を支える。

 

「ずっとこうしたかったです」

 

「チャンミン...」

 

ミミはチャンミンの丸い後頭部の髪をすく。

 

(言動も見た目も幼くて。

礼儀正しくて、ちょっとえっちで。

大きな体をしてるのに、照れ屋で。

私の可愛い、可愛い彼氏)

 

ミミの胸はきゅっとして、とにかくチャンミンのことが愛おしくてたまらなくなる。

 

「話って?」

 

「僕の話を聞いたら、

ミミさん、幻滅しちゃうかも、です」

 

「幻滅?」

 

「はい、引いちゃうかも、です」

 

「聞くのが、怖いんだけど」

 

(何だろう?

まさか、『僕もバツイチです』とか、『結婚してるんです』...とか?

『子供がいるんです』とか...!?)

 

チャンミンの言葉を待つミミの口の中が、からからになってくる。

 

「あのですね」

 

チャンミンは、こほんと咳ばらいをする。

 

「そんなに怖い顔をしないでください」

 

「ねえ、チャンミン?

今じゃなくちゃいけないの?」

 

「はい、そうです。

えーっと、僕はですね、僕は...」

 

「チャンミンが...どうしたの?」

 

「爆弾発言をしますよ」

 

(バクダンハツゲン!?)

 

「......」

 

「僕は...」

 

チャンミンは、いったん言葉を切ると、うつむいていた顔を上げた。

 

 

「...『経験』がないんです」

 

「経験?」

 

「はい、そうです」

 

「え...」

 

 

「僕は...ど...う...てい、なんです...」

 

 

チャンミンの声は、消え入りそうだ。

 

 

「サクランボなんです...。

言葉の使い方、合ってますよね?」

 

 

「......」

 

 

(どうしよう...!

ミミさんが考え込んでる)

 

 

「...という訳で、

ミミさんが、僕にとっての『初めての女』になるんです」

 

「......」

 

黙ってしまったミミを、チャンミンは泣き出しそうな顔で見つめている。

 

 

(いつも大胆なことばかり言うから、

てっきり『済』だと思ってたけど、

正真正銘の『新品』だったんだ...)

 

 

「幻滅...しましたか?」

 

「......」

 

 

「かっこ悪いですよね」

 

「......」

 

 

「気持ち悪いですよね」

 

「......」

 

 

「ミミさん、何か言ってください...」

 

「やだなぁ、チャンミン!」

 

ミミはチャンミンの胸をドンと突いた。

 

そのはずみで、チャンミンはベッドに仰向けで倒れてしまう。

 

「!」

 

(ミミさん...いきなり、押し倒しますか!)

 

「可愛い!」

 

仰向けになったチャンミンに飛びつくと、すりすりと頬ずりした。

 

「可愛いんだから!」

 

ミミのリアクションに驚いたチャンミンは、ミミにされるがままだ。

 

「ミ、ミミさん!」

 

「言いたいことって、このこと?」

 

「はい、そうです

一世一代のカミングアウトでした」

 

「ぎゅー」

 

「ミミさん、苦しいです。

話はまだ途中です!」

 

チャンミンは、しがみつくミミの肩を押して、真下からミミを真っ直ぐ見上げた。

 

「だからですね、

ここからが本題ですよ。

 

...うまく出来ないかもしれないってことです」

 

 

「そんなこと...気にしなくていいのに...」

 

 

(チャンミンの目が潤んでる。

勇気がたくさん必要だったんだね。

私が引いちゃうかもって、不安でたまらなかったんだね)

 

「気にしますよ!

ですので...そのぉ...、

ミミさんの経験で...リードして欲しいんです」

 

 

「は?」

 

(困ったな。

私だって、そんなに経験があるわけじゃないのに)

 

 

「このことを、最初に耳に入れておこうと思ったわけです」

 

「うん、わかったよ」

 

 

ミミはチャンミンに身を伏せようとすると、

 

「それから、あともうひとつ」

 

再び、チャンミンに引きはがされる。

 

「まだあるの?」

 

「はい、もうひとつあるんです。

 

コトを成す上で、たいへん重要なことです」

 

 

チャンミンは人差し指をピンと立てた。

 

「大げさねぇ」

 

 

「実は...装着テストを未だしていないんです」

 

「『装着テスト』?」

 

「はい」

 

チャンミンはポケットに入れた箱を取り出して、ミミの前で振ってみせる。

 

「これです」

 

「!」

 

「うまくいかなかったら、

そこはその...ミミさんの経験を活かして、手伝っていただきたくて...」

 

「......」

 

(なんなの、この子は!

そんなことまで、赤裸々に言っちゃうわけ!?

天然にもほどがあるんですけど!?)

 

固まってしまったミミの表情を見て、チャンミンはしゅんとしてしまう。

 

「駄目です...よね?」

 

ミミは満面の笑みで、首を振った。

 

(この子ったら、

なんて可愛くて、面白い子なんだろう)

 

チャンミンは、ホッと胸をなでおろしたのであった。

 

 

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