(30)オトコの娘LOVEストーリー

 

~ユノ~

 

俺は床に腰を下ろし、飽きもせず彼の寝顔を見続けた。

しかし、困ったな。

布団を敷いてあげたいけれど...。

三つ折りにした布団に上半身がもたれかかっている。

どかしたいけど...。

身長が高いせいで太ももがむき出しになっていて、ぞんざいに巻いただけのバスタオルが頼りない。

男だと知ってしまったが、その太ももは色気を放っている。

俺は目をそらした。

困った!

困ったぞ!

今夜の俺は、チャンミンの下半身をこれ以上見るわけにはいかない!

気持ちよさそうに眠っているのを起こしたくないんだけどなぁ。

 

「起きて!」

 

肩を揺する。

 

「う...ん」

 

「チャンミン...ちゃん!」

 

もっと肩を揺する。

 

「う...ん」

 

彼の頭がぬーっと持ち上がった。

目をつむったままボーっとしている隙に布団を敷いた。

 

「ぐー」

 

「あ!

こら!

寝るな!」

 

首をもたげて座ったまま、眠ってしまった。

 

「世話が焼けるなぁ!」

 

彼の裸は見てはいけない気がするし、だからと言ってこのままにしておけない。

床にタオルケットを敷いて、その上にチャンミンを横たえた。

バスタオルがずれてチャンミンの胸が目に飛び込んできたけど、これは事故だ、仕方がない。

同性だが、なぜか服を着せてやることに抵抗を感じた。

女ものがいいのか、男ものがいいのか?

彼にショーツを履かせ、ブラのホックをはめてやる妄想図が浮かんだが、首を振って消去した。

彼をごろごろ転がして、タオルケットですまきにした。

それから、す巻きにされた彼を、敷布団の上まで引きずった。

 

(身長が身長だけに...それ相応に重い...)

 

ぐるぐるにす巻きにされた彼を見下ろして、俺は深い深いため息をついた。

気持ちよさそうに寝ちゃってさ、全く。

チャンミンの裸に反応したりしたら駄目じゃないか!

今夜の俺は...抜く必要があるな。

以上が、大ハプニングの顛末だ。

 


 

~B~

 

見た目が派手なせいで、放埓だと誤解されがちだった。

熱しやすく冷めやすい恋愛をしがちであると認めていた。

文字通り「炎のよう」に熱く燃え上がって、全身全霊でその男性を愛す。

2,3か月もするとその炎の勢いが落ちてくるけれど、気持ちが冷めた訳ではない。

焚き木の追加が欲しいだけだった。

Bの激しい恋に疲れるのか飽きたのか、離れていってしまう人が多い中、ユノは違った。

熱く激しい火力はないものの、ユノが恋人に注ぐ愛情とは熾火のように、長く注ぎ続けるものだった。

チヤホヤされることに慣れていたBにとって、彼の控えめな愛情表現じゃ物足りなかった。

照れ屋で「愛してる」の言葉も、ベッドの中で絶頂の最中で口にするくらい。

顔もスタイルもいいものを持っているのに、トレーナーにデニムパンツという野暮ったい恰好ばかりしていた為、Bは自分好みの男に仕立てた。

自分の手によって、見栄えのする男に変身させていくのを楽しんでいた。

家事が苦手なBに代わって、料理も掃除もすべてを担ってくれて助かったけれど、住まいを共にして1か月もしないうちに「長年連れ添った夫みたい」になってしまったことにがっかりした。

レシピ通りに忠実に料理をする彼の背中に、手にしたマスカラを投げつけたくなる。

キツイ言葉を投げつけても、最初はムッとした顔が困った表情に変化して、「嫌なことでもあったのか?」って心配してくれた。

イラつくけれど、ユノの存在はBにとって大切なものだったのだ。

 

(ユノには100%、私の方を見ていて欲しい。

心のバランスを保つために、なんだかんだ言ってユノが必要なの)

 

にもかかわらず、Bは新しい恋をしている。

モデルの仕事は下降線だったけど、誘われて始めたラウンジの仕事は割と楽しい。

沢山の男の人たちと接することができるし、彼らを褒めたたえる振りをして、「君こそキレイだよ」のお返しを期待していた。

 

(熱烈な恋愛をしたいだけ)

 

今回の恋はのめりこみ過ぎて、危なっかしい空気をはらんでいた。

いつ捨てられてもおかしくない。

(あの人は惹きつけたかと思うと冷たく突き放すのを繰り返して、私は翻弄され余計に燃え上がった)

深夜ユノの寝顔を横目に、アルコールでむくんだ脚を毛布に滑り込ませる。

 

(この人は、待ってくれる。

あの恋が破れて捨てられても、帰る場所がある。

だからやっぱり、ユノが必要)

 

(つづく)

 

(29)オトコの娘LOVEストーリー

 

~ユノ~

 

「ユノさん」

 

チャンミンが俺を覗きこんでる。

俺は枕に顔を埋めたまま、じっとしていた。

俺がこの後どう出るのか、不安いっぱいの表情をしているのだろう。

さて、どれだけ知らんぷりを決めこもうか。

いい加減、落ち込んだ姿を見せている自分が、いよいよ恥ずかしくなってきた。

顔を上げるタイミングをはかっていた。

 

「ユノ...さん?

あの...ごめんなさい。

僕...」

 

つんつん、と俺の肩を突いている。

 

「......」

 

よくよく考えると、チャンミンは何も悪くない。

彼が男だったからって、俺が腹をたてる理由はないはずだ。

俺はチャンミンの兄の言葉をまともに受け取り、彼が実は男だとミリほども疑いを持っていなかった。

せいぜい、兄弟そろって俺を騙していたことや、すっかり騙されていた俺自身の間抜けさ程度。

それほどチャンミンは、「女子」に見えたのだ。

可愛らしい面立ちをしているし、メイド服やワンピースがよく似合っていた。

...しかし、チャンミンが男だったからって、今後の生活に何ら影響はないはずなのに、腹正しかった。

着替えや話題など、かえって気を遣わずに済むというのに。

 

なぜ?

なぜだろう?

 

チャンミンが『女の子じゃなかった』ことを残念がっているのだろう。

 

 

「くくくく...」

 

男の証を目の当たりにして、究極な形でチャンミンが実は男だと知らされた。

彼もまさかあのタイミングで、あんな形でバレてしまうとは思いもしなかっただろう。

すってんころりと見事に転んだシーンを思い出すと、可笑しくて仕方なくない。

 

「くくくく...」

 

腹の底から笑いがこみあげてきた。

 

「ユノさん?」

 

俺は跳ねるように身体を起こすと、「わ~はははは」と笑った。

チャンミンは目を丸くしている。

 

「分かった。

君の弁明を聞くよ」

 

俺ときたら、「弁明」だなんて意地悪なことをついつい言ってしまった。

チャンミンは遠慮がちに、ベッドの足元あたりに腰を下ろした。

 

「ごめんなさい」

 

俺は手を伸ばし、しゅんぼりと猫背になっている彼の肩を叩いた。

 

「『弁明』って言い方が悪かったね。

君は何も悪いことしていないのに。

君が女の子だと思い込んでいたのは、俺の方だったよね」

 

「女の子の格好をしている僕が悪かったんです」

 

「君は悪くないさ。

人は誰しもお気に入りなことがあるからね。

それにしても...不自然さがなかったらなぁ」

 

「ふふっ。

そう言ってもらえると嬉しいです」

 

「自分のことを『僕』って呼んでたことを、突っ込んで聞いてみるべきだったね。

たまにそういう子もいるっていうしね」

 

「そうかも、ですね」

 

そう言って、チャンミンは肩をすくめた。

彼は自身を『わたし』呼びしない、女装男子。

 

「それにしても、Tのやつめ。

妹って...さあ。

あいつの言葉に騙されたよ」

 

「お兄ちゃんは悪くないんです。

40%くらいは悪いかも...へへへ」

 

「俺の勘違いを訂正しなかったからなぁ。

酷いなあ」

 

「ごめんなさ~い。

いつかは教えてあげようと思ってたんです。

だって僕は男ですもん」

 

「そっか...」

 

チャンミンの趣味や主義、目指す姿が、現段階の俺には理解できていない。

彼はバスタオルの裾をくるくるいじっている。

ドライヤーで髪を乾かす間がなかったせいで、濡れ髪のままだ。

今さら気づいたのだが、バスタオルを巻き付けただけの格好だった。

ぶらぶらしている足が、やはりデカい。

 

「騙すなら身近な人から、って言うじゃないですか」

「その点は成功してるよ」

 

彼に、女の心があるのか、女になりたいのか、女の格好をしたいだけなのか分からない。

俺の気持ちを悟ったのか、「いろいろと気になることがあるでしょう?」と言った。

 

「ああ」

「ですよね?」

 

俺は大きく伸びをした。

 

「ま、いっか。

君は君だからな」

「そうですよぉ」

「君のことに興味津々だよ」

 

自然について出た言葉だった。

 

「いっぱい教えてあげますよぉ」

 

先程までしょんぼり元気がなかったのが嘘のようだった。

俺もチャンミンも。

 

 

「安心したら眠くなってきた」と言って、チャンミンは寝室に直行してしまった。

「興味津々だよ」の言葉通り、質問攻めにしそうだった俺は、肩すかしをくらった気分だ。

 

 

「チャンミンちゃん?」

 

コツコツとドアを叩いてみたが、返事がなかった。

 

そっとしておけばいいのに、俺は放っておけなかった。

 

「入ってもいい?」

 

そっとドアを開けると、室内は真っ暗だった。

 

「チャンミン...ちゃん...?」

 

彼は横座りした格好で、畳んだままの布団に突っ伏していた。

 

(やっぱり...寝てた)

 

バスタオルを巻き付けただけの姿で、細い脚を折り曲げ、上に置いた枕を抱きしめる恰好で眠っていた。

 

「風邪ひくよ」

 

指の背で彼の頬に触れた。

ミルクみたいな香りがする、すべすべで柔らかい頬。

初めての土地で慣れない電車に乗って、仕事の面接を受けて緊張したり、採用されて喜んで。

秘密がバレたことで、平身低頭謝ったり。

疲れて当然だ。

布団に横顔を埋めて眠っていた。

彼の寝顔を、こんなに早く見られるなんて思いもしなかった。

洗面所からタオルを持ってきて、チャンミンの頭を包み込んだ。

濡れた前髪を耳にかけてやると、キリっとした眉の下のまぶたが優しいカーブを描いて閉じていた。

扇形に広がった彼のまつ毛がわずかに震えて、俺の指が思わず止まる。

純粋に、綺麗だと思った。

緊張の解けた彼の寝顔はあどけなくて、想像通り可愛かった。

リビングですってんころりんした彼の真ん丸の目ときたら...。

くすくすと、思い出し笑いがこぼれてしまった。

 

(つづく)

 

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(28)オトコの娘LOVEストーリー

 

~チャンミン~

 

ユノさんは数分以上、床にへたり込んだままだった。

よろつきながら立ち上がると、洗面所の方へ消えていった。

しばらくして、Tシャツの前と髪を濡らした姿で現れ、ふらふらと寝室へ消えていった。

 

「......」

 

僕はドアの隙間から、その一連をずーっと見守っていた。

女の子だと思っていた子が、男の証をくっ付けていた。

大大ショックだろう。

 

 

自分だったら、どう感じるだろうか想像してみた。

例えば。

女の子のつもりで仲良くしていた子が、実は男だった。

 

...う~ん。

 

びっくりはするけど、それまでより付き合いやすいと思ってしまうかな。

メイクや洋服を着こなすコツなんかを、参考にしちゃうかも。

その子に恋愛感情はないし、友達に過ぎないから、僕は僕、彼は彼、と切り離して付き合い続けられると思う。

お恥ずかしいことに僕はきちんとした恋愛をしたことがない。

あくまでも「僕だったらどう思うか?」の想像の範疇の話だ。

でも、僕が男だと分かって、かえって扱いやすくなるんじゃないかな?

女の子だからと気を遣わずに済むし、...なんて楽観的に考えちゃだめなのかな?

 

 

ユノさんの場合は事情が違うと思う。

今後、「僕への扱いをどうするか?」なんて大したことない。

僕が男だと見抜けなかった情けなさと、実は男なんだと訂正しなかった僕への怒り、からかわれ続けていた滑稽な自分に、腹を立てているだろう。

そのうち、僕の兄も共犯だと気づき、『妹』だと紹介した兄に、怒りの電話をかけると思う。

彼らの友情も終わってしまうかもしれない。

それだけは避けたい。

 

 

今すぐ謝らなくっちゃ。

悪気があって黙っていたわけじゃないことだけは、伝えなくっちゃ。

それから、この家を出て行かなくっちゃ。

 

 

コンコン。

ドアを控えめな力加減でノックした。

 

「ユノ、さん?」

 

返事がない。

もう一度、ノック。

 

「ユノさん」

 

返事がない。

ドアに耳を当て、中の気配をうかがう。

物音が全くしないことが、ユノさんの怒りみたいなものを表していると思った。

 

「あの...僕...」

僕はごくん、と喉を鳴らした。

「...ごめんなさい」

「......」

 

ドアノブに手をかけた。

 

「ユノさん、ドア開けてもいいですか?

入りますよ~」

一声かけてからドアを開け、素早く寝室の中へ滑り込んだ。

 

 

室内は真っ暗だった。

開けたままのドアから漏れるリビングの灯りで、ユノさんがベッドでうつ伏せになっているのが分かった。

 

「......」

 

僕が近寄っても、ぴくりともしない。

寝入っているのではなく、僕の気配に耳をそばだてているみたいだ。

多分...僕の弁解を聞きたいんだと思う。

だからこそ、僕はユノさんを放っておかないで、渦中の彼に突入していったのだ。

僕はベッド脇の床に正座をした。

 

「ユノさん」

「......」

 

「ユノさん!」

 

つんつん、と彼の肩をつついた。

 

「ねぇねぇ、ユノさん」

「......」

 

意固地になって知らんぷりを決め込むらしい。

くくく...と肩が揺れた。

 

(つづく)

(26)オトコの娘LOVEストーリー

 

 

~ユノ~

 

「汗をいっぱいかいたので、お風呂をお借りします」と言って、チャンミンは立ち上がった。

目の高さに彼女のお尻が迫ってドキッとする。

「どうぞ、ごゆっくり」

浴室に向かう彼女の背中を見送った。

 

 

「ユノさーん!」

「はっ!」

浴室から俺を呼ぶ大声で目が覚めた。

知らぬ間にうたた寝をしていたみたいだ。

 

「ユノさーん!」

「チャンミンちゃん!?」

 

俺は飛び起きると浴室まで走った。

「大丈夫?」

曇りガラス越しに、浴室内へ声をかけた。

 

 

「チャンミンちゃん?」

俺は曇りガラスの向こうへ声をかけた。

 

「お願いがあります」

「どうした?」

「あのですね。

僕の服を取ってきてくれませんか?

着替えを持ってくるのを忘れてました」

そういえば、部屋に寄らずに浴室に直行していたことを思い出した。

 

「着ていた服も...」

俺の背後で洗濯機が回っていた。

「洗っちゃったんだ、全部?」

「...はい」

「適当に何か持ってくればいいんだね?」

「引き出しの一番上に、Tシャツワンピが入ってます」

「どれでもいい?」

「はい。

それから、一番下にパンツが入ってますので...」

説明をしかけた彼女の言葉が止まる。

「Tシャツとパンツだね?

適当に選んでいいんだね?」

 

Bの下着を1年間洗濯してきたから、ショーツ程度では動じない。

 

「ストップ!」

 

彼女の部屋へ向かいかけたところを呼び止められた。

 

「ユノさん、ストップです!」

「他の物には触らないから安心して」

「持ってこなくていいです!」

「なんで?」

「恥ずかしいからです!

パンツを見られたくありません!」

「パンツくらい、どうってことないよ」

「そういうわけにはいきません!

バスタオル、取ってください!」

 

浴室のドアがわずかに開いて、その隙間から彼女の手がにゅっと伸びた。

(そこまで恥ずかしがらなくてもいいのに...)

 

「はい」と、彼女の手にバスタオルを握らせた。

「ユノさん、後ろ向いててくださいね!」

「え?」

「僕、部屋まで走りますから!」

(そっちの方が恥ずかしいだろ!)

「ちょっと待った!

俺、あっちに行っ...。

あでぇっ!!!」

 

彼女が勢いよく開けたドアが、俺の鼻に直撃したのだ。

 

「ううう...」

「わー!

ごめんなさい!」

激痛にうずくまっていると、

「鼻血!?

鼻血ですか!?」

「鼻血は...出てない」

「ごめんなさい!」

 

このパターン、以前にもあったぞ。

あわてんぼうの彼女の側にいると、ハプニングの連続だろうな(かかってこい)

 

「だ、大丈夫だから...。

チャンミンちゃんは、着がえておいで...」

俺は鼻を押さえたまま、ひらひらと手を振る。

「了解です!

すぐに手当てしに戻りますから。

僕に任せてください!

待っててくださいよ!」

「オケ...」

 

彼女はびしょ濡れのまま、バスタオルを身体に巻き付けただけの格好で洗面所を出ていった。

 

数秒もしないうちに、

「きゃあぁ!」

 

悲鳴と共にドターンという音。

この直後に、大大ハプニングが起きたのだ。

 

 

「チャンミンちゃん!」

 

俺は鼻の痛みを瞬時に忘れ、音がしたリビングへ走った。

フローリングの床に、仰向けでひっくり返っている彼女がいた。

濡れた身体から落ちた水で足を滑らせたらしい。

 

「大丈夫か!」

 

傍らに駆け寄り、白目をむいた彼女の頬をペチペチと叩く。

 

「チャンミンちゃん!」

「う...うーん...」

彼女はしばらく視線をさまよわせていたが、ようやく俺の顔にピントが合ったようだ。

 

「ユノ...さん?」

「よかったー。

濡れた足で走ったりしたら転んじゃうって」

「...すみません。

僕ってあわてんぼうのおっちょこちょいなんです」

 

転んだ勢いでバスタオルの結び目がほどけてしまったようで、彼女の胸元が露わになってしまっていた。

介抱に向かった時はそれどころじゃなかったが、彼女の無事を確かめた今になって、彼女の裸体を意識し始めた。

俺の視線に気づき、彼女は両手で胸元を覆った。

 

「見ないで!」

「見てない見てない」

 

俺はそっぽを向いてあげたが、ぺちゃぱいを通り越して真っ平な胸に驚いていた。

驚いた表情は決して見せてはならない。

「俺の肩をつかんで」

彼女の腰に腕を回し、抱き起こした時のことだ。

彼女のウエストから下を隠していたバスタオルが、パサリと床に滑り落ちた。

 

「!!!!!!」

 

俺の全身が凍り付いた。

世の中がひっくり返るとは、こういう場面をいうのだろう。

 

(つづく)

 

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